一歩レベルを上げるには?

演習1のクラスは基本的に木曜日にありますが、今年は人数があふれてしまったので、9月から火曜日にも高2生たちだけを集めたクラスを作りました。

このクラスのメンバーは一応優秀ですが、入試レベルの問題が解けるかと言えば、まだ全然ダメです。どの問題に対しても、必ずと言っていいほど行くべき方向を誤ります。昨日も取り組んだ4問全部で判断ミスをしました。たとえば、解けるはずのない漸化式をいじって時間を使い、5分、10分が過ぎていくのです。

解けないと判断したら調べるしかありません。そこで状況をつかんだら一般化します。つまり帰納法で証明するのです。

入試では最初の5分、10分がとても大切です。普段の学習で時間をかけて方針を得て、結果として解けたとしても、実際の入試ではタイムオーバーということになってしまいます。

今、演習1でやっている標準問題については、即決即断で方針を立てられるようにしておかなければなりません。そしてたとえばその問題を15分で解けたとすれば、勝負すべき問題に時間を投入することができるのです。

京大でも6問中3問程度はそういう、瞬時に方向を見定めないといけない問題です。ここで時間を使ってしまうと残りの問題には手を付けることができません。そうすると勝てないということになってしまいます。

 

土曜日の「ケンシロウ対決」の話題で出てくるような、東大や京大に受かるかどうかというレベルをはるかに越えたような生徒を教えるのもとても刺激的で楽しいですが、稲荷塾の大半の生徒はその「東大や京大に受かるかどうかというレベル」で、これをもう一歩持ち上げることにも燃えますねぇ!

彼ら自身がぎりぎりのラインに立っていることを自覚していますし、当然真剣になります。何とか突破の糸口をつかみたいと必死になっていることが分かるので、私としても何らかのヒントを与えてやりたいのです。

これがうまくいったときには彼らの表情が変わります。

そういうクラスでありたいです!