京大の有機化学
京大の化学は4問でできており、そのうちの3番と4番は有機・高分子の問題になっています。
かつては、これを得点源とする受験生がたくさんいました。
京大の理科2科目は180分で解くことになっていますが、その半分の半分なので、理論上、この3番と4番に45分かけることができるわけです。
しかし、やり込めば、だんだんと途中で結論が見えるようになり、答えは1つしかないはずなので、辻褄が合っていれば見えた結論が正しいことになり、20分程度で満点が取れるようになるのです。
これができるようになると、断然有利な状況になり、そうなるようにと私も強く勧めて来た経緯があります。
ところが、近年は京大の有機が難しくなったようです。
1つのパターンは、誰も知らないはずの反応を話題にして、誘導について来れるかを問う形式です。
つまり、知っているかどうかにプラスαした思考力が問われるようになったのです。
まあ、京大らしいと言えます。
知っていることと優秀さには強い相関関係があります。
知的好奇心が強いと多くのことを知ることになるからです。
しかし、もう少し上のレベルに行くと、両者に大きな食い違いが生じます。要するに知っているだけで優秀ではないという状況が生まれるのです。
京大はこの違いを判別しようとしているのだと思います。
塾生には深く理解し、学びを楽しむ姿勢を持ってほしいと願っています。