ちょっと数学

運動方程式 F=ma は原因と結果の式です。

m という質量に F という力が加わったら a という加速度が生じるという意味です。

その昔は加えた力に比例した速度が生じると考えられていました。しかし、それは間違いで、加えた力に比例するのは加速度であることが分かったのです。

ここまでは物理の話ですが、この運動方程式は微分方程式で、今の高校課程では発展事項として扱われています。かつては1つの単元として微分方程式という分野が設けられていて、入試でもよく出題されました。今は、なくなったわけではないですが、すごく少ないです。

今日は運動方程式に関して、すごく感動したことがあったので、それを書きます。

生活空間内だと物体に働く重力はほぼ一定です。この力のおかげで、持っているものを放すと物体は自由落下するのです。落下し始めると、空気による粘性抵抗が速度に比例して働きます。この2つが原因となる力です。

mv’=mg-kv

が運動方程式になります。これを解くと、つまり、速度 v を時間の関数として表すと、初めは等速運動っぽく落下し始め、その後粘性抵抗に押され加速度の増加が鈍ります。結果として等速運動に近付きます。

 

いや~ぁ、良かったですねぇ!

 

もし雨が等加速度運動で落ちて来たら、地表付近ではマッハ1以上の速度になり、鉄筋の建物内にいても必ず死にます。

でも、雨はしとしとと降ってくるのです!

こういったことが微分方程式を解くことによって分かり、私の場合は大学に入って間もなくこれを学びました。

まあ、感動しましたねぇ!

 

経済の動向も微分方程式を立てて解析します。

要するに微分方程式は極めて実用的数学だということです。

数学の実用的な側面を学ぼうなどと主張している文科省はなぜ微分方程式を傍系に押しやっているのでしょう?

まるで意味が分かりません。