時間配分についての提案

東大でも京大でも6問を150分で解くので、1問に25分かけてよい計算になります。

しかし、解ける問題は15分以内、せいぜい20分以内に解け、解けない問題は大概1時間かけても解けません。

ということは、1問15分で切って、6問に90分をかけ、残り1時間を完答できる問題に投入するのが一番効率の良い作戦になります。

この作戦が良い理由はもう一つあります。

稲荷塾の演習クラスでは、1問ずつ解けた、解けたと思ったけれどもミスがあった、時間内に解けなかったで分類して個人別に残していっています。

すると、解けた問題の数を見れば一目瞭然で強いか弱いかが分かります。

それと、解けた問題数に対する解けたと思ったけれどもミスがあった問題数の割合もすごく多くの情報を与えてくれます。

中には、たった1人ですがミスが0の子もいます。ミスしていた問題の数が実際に解けた問題より多い諸君もいます。ですが、全体として見た場合、解けた問題数の半分ぐらいがミスした問題になっているのです。

つまり、できたと思っても、それは結構危ういということです。

これを知った上で入試に臨むべきです。

ですから、最初に書いた作戦が有効です。できたと思っていてもミスしている可能性があるので、本当に大丈夫だろうかとチェックする時間を残しておくべきなのです。やりっ放しは危険です。

それから、ミスの率が高い諸君はチェック能力が低い可能性があります。まず、落ち着くことが大事で、そのために鉛筆を動かすスピードを落としてほしいです。

肩に力が入って、鉛筆をカンカンカンと動かしている諸君は何か焦っているように見えます。それでなくても本番は緊張するものです。ゆっくり鉛筆を動かすようにしましょう。