点を取るために勉強するな

先日、ある私立高校の数学の先生と話す中で気になることがあったので、少し触れておきます。

「どうして女子は高3になってから伸びないのか?」

 

う~む、

 

伸びる子もいます。しかし、確かに高2までの快進撃がぴたっと止まる子もいて、それが女子に多いことも事実です。

私が思うに、そういう子は点を取るために勉強しています。

点を取るために勉強しているのと、理解するために勉強しているのは似ているようでちょっと違います。

点を取るために勉強している子はやり方を覚えようとします。そして、定期テストレベルではそういう取り組みが成功することが多く、そこでいい成績を取ると、自分が優秀なんだと勘違いします。

ところが、高3になって受験勉強を始めると、対象となる範囲が広すぎて、それまで成功していた方法が通用しないことに気付きます。

すると焦るわけです。

結果として「高3になってから伸びない」のです。

でもこちらから見ていると、こういう傾向はずっと前の段階ではっきりと見て取ることができます。

この前、数ⅠAの単元テストで「不等式の証明」がその範囲に入っていましたが、やり方を覚えるタイプはこういう証明問題を目の前にすると突然乱れまくります。まず、言葉の使い方がまずいケースが多いです。同値と等値の区別もつきません。そして「その説明をされて、お前は納得するのか?」と思わず聞きたくなるような、訳の分からない議論を展開するのです。

稲荷塾では、答えが合っていても、その過程における議論が抜けていたり、誤りがあれば点をあげないことにしています。

そこをいい加減にしては、後で伸びなくなるからです。