特別クラスについて

センター試験が終わり、自己採点の結果報告が入って来ています。

これまでのところ数学の得点が全体的に低い感じですが、文系科目はおおむねいい点を取っています。文系の諸君はそれでも仕方がないし、理系の諸君も特に京大の場合はセンターでは文系科目の配点が高いのでそれでいいのではないかと思います。

しかし、まだ連絡が来ていない生徒の成績が気になります …

 

今週から高3生の直前演習が始まり、採点等の業務が加わり忙しくなると共に生徒も我々もぐっと緊張感が高まります。

そして2月2日には入塾説明会があり、そのあと個別の面談が続くことになり、2月は1年のうちで一番忙しい月になります。

気合を入れていきたいと思います。

 

さて、入塾説明会も近いし、これから少しずつ稲荷塾の紹介をしていこうと思います。

まず今日は特別クラスについてです。

特別クラスというのは高校受験をして高校生になってから高校数学を始める生徒を対象に数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲの高校課程を1年間でやってしまうクラスです。

中高一貫校に対して高校受験をすると高校数学に入るタイミングが1年以上遅れることになるので、数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲのそれぞれに1年ずつかけていると演習の時間がなくなります。

理想的には灘のように2年間演習できる形にしないと、なかなか東大・京大レベルの問題を自在にこなすというレベルに到達できません。

堀川や北野でさえ高3の夏休み前に高校課程を終了するようなカリキュラムなので、演習期間は半年です。だから彼らの受験勉強は忙しいし、本来持っている力を十分に発揮できるところまで持っていくのが難しいのです。

洛星が高校受験を廃止したのはまさしくこの理由です。中学受験組に対して高校受験組の大学合格実績が思わしくなかったのです。

実は長年私も高校受験は不利だと考えていました。

しかし、反転授業の方法を見つけて考え方が変わりました。この方法なら従来の2倍以上の進度で学ぶことができます。

それで特別クラスというのは従来の3倍で進みます。1年間で高校課程を終了するのです。

これが上手くいけば2年間の演習期間を作ることができますが、昨年春からこの企画を始めて、約1年経ちました。

さてどうなったでしょうか?

私サイドから見ればほぼ想定した通りに進めることができ、数ⅠAから始めて1年弱で今数Ⅲの積分に入りました。理解のレベルもまずまずです。

では生徒自身はどのように感じているのでしょうか。

これを調べるために先週の土曜日に簡単なアンケート調査をしました。

まず、負担はそんなに軽くなかったようです。1.負担を全く感じなかった、から 5.部活ができないほど大変だった、の項目では全員が「4.」に〇を付けていましたから。

でも、良かったと感じる点についてはこれまた全員が「学校の勉強が理解しやすく楽だった」ということを書いていました。

それから成績については、入学時の順位が不明だと答えた生徒以外みんな、大幅に順位を上げていました。

これについてはちょっと意外な気がしています。個々の分野についてはそんなに掘り下げていないからです。したがって成績が伸びるのはこれからだ、と考えていました。

実際、この1年間でおそらく学年トップクラスになるでしょう(すでにトップの生徒もいます)。一通り習ったことを演習して使えるようにしていくのです。理解が曖昧なところをつぶし、覚えきれていないところは定着させ、標準的な入試問題(神戸レベル)ならすらすら解けるレベルにもっていきます。

実力が付くのは一通りの学習が終わって演習をするときだからです。周りのみんながあと1年半の間、新しい概念を飲み込むために苦労している間にそれを使う練習をするのです。ちょっと考えただけでも圧倒的に有利だということが分かるでしょう。

 

以上、特別クラスについてでした。

これから折に触れ稲荷塾を紹介する投稿をしようと思います。