記述力の違いはどこに出る?
松谷です。
昨日は、中学数学の授業にチューターにはいりました。
あっ、テストの予告をし忘れてました!来週金曜と再来週水曜にテストをしますね!三週に一回は、テストをしますから、もう言わなくても分かってくださいね!
範囲はオリジナルテキストの一次方程式の利用の次から、代数残り全部です。
さて、僕は、直接教えるのが好きなのですが、中学数学クラスについては、いつもは、質問が多くてチューターの人が手が回らなそうなときだけ、少しフォローしているという形で、あとは、テストの採点やコメント、進度確認といった仕事をしています。(ちなみに、何度も言いますが、チューターの先生の実力は全員半端ないです。)
でも、昨日はたまたまチューターの先生が1人休みでしたので、入らせてもらいました。
そこで、指導をするなかで、ひとつひしひしと感じることがありました。
小学算数から中学数学切り替えにおいて、大事な内容の1つが、
きちんと伝わるように記述することだな。
ということです。
どうしても、算数の世界では、答えだけで済ませることが多いです。
それは、中学受験の算数などを経由してきている人でもそうです。彼らは、スピードをもって答えを導くという要求を受けているため、記述する時間があまり無いのです。
さて、題材として、上の問題をとりあげます。
この構図は超有名構図であり、
この中に相似な三角形が3つあり、三平方の定理の証明方法の1つで使う構図であるというところは、まず知識として知っておいて欲しいところです。(たまたまとりあげた数字の5:12:13が有名ピタゴラス数であることも知っておくべきですね。)
では、相似を証明していこうというときに、小学校からの切り替えがうまくいってない人は、ある特徴があることが多いです。
それは、最初の1行目に表れます。
そう。
この最初の一行は、
答案を見る人を意識した宣言文の記述であるとともに、
どの部分が相似なのかを点の対応まできっちりわかっているという証であるのです。
そして、
この宣言ができてしまうと、そのあとの、証明のときの辺における点の順番(ABと対応する辺は、ACなのかCAなのかといったところ)も掴めるため、非常に非常に大事なのです。
それに、この一行目、
〜において
って表現何やらかっこよくないですかね。
おいて、なんて日常で使いませんよね。
つまり、これは、
大人になる第一歩、大人と対等に渡り合うための武器を手に入れる第一歩なのかなと感じるんですね。大人を論破するときには、きちんとした手段を踏まないと相手にもされませんからね。
記述力は一朝一夕では身につきません。
1つずつ身につけていって欲しいと思います。