京大医学部コース始動

京大医学部コースを来年度から作ると言って来ましたが、実はもう既に始動しています。

このコースのポイントは高2で演習2をするということです。本来、演習2は京大・東大の理系の問題が解けるようになることを目標として作られており、受験学年の生徒が受講することを想定しています。ですが、京大の医学部受験となると、より高い完成度が要求され、理想としては高2で演習2をして、高3ではさらにそれを磨き上げるようにした方がよいのです。

つまり、演習2が終わるところまではすることが変わるわけではなく、進度が早くなるということです。

稲荷塾では中2から高校数学に入り、半年ずつで数ⅠA、数ⅡB、数ⅢCを学ぶことができますが、実際上、半年で合格点が取れて、次に進むことができる生徒は非常に稀です。その結果として、数ⅠA、数ⅡB、数ⅢCを2回ずつ、要するに1年ずつで学ぶことになり、そうすると高1終了時点で高校課程を修了することになります。その後、高2で演習1を学び、高3で演習2に進むのです。

ところが、数ⅠA、数ⅡB、数ⅢCを半年ずつで進むことができる生徒もときどきいて、その場合、「高2で演習2」ということが起こり得るのです。

これまでそういうことが起こりそうなときは、たとえば今年京大経済理系に合格した松嶋さんのように、高1で演習1、高2で演習数ⅢCをして高3で演習2をすることにしたり、昨年京大工学部物理工に合格した西澤君のように高1と高2の2年間演習1をしたりして、間を持たせてきたのです。

それは、演習2以降の演習問題が準備されていなかったからです。

しかし、来年度から演習3クラスを作ることにしたので、現在、高2で演習2クラスに入っている生徒が2人います。

演習2の問題レベルは非常に高いですが、あくまで分野別に編集されています。もし、これを高2で学んで、その時点で京大・東大の問題が大体解けるようになったら、どうするべきでしょうか。

今、作っている演習3は分野別という括りを取り去り、毎回が実戦的な演習になるようにしています。演習2で学んだことをブラッシュアップし、何が問われても必ず高得点し、数学で大幅な点が稼げるようにすることを目標にしているということです。

演習3の演習問題の進捗状況ですが、各回4問で44回の演習、全部で176問のうち、現段階で156問まで作りました。あと20問です。

テキストは「最難関の数学」にします。

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演習問題を作るのは楽しい作業だと言えますが、あと20問のところまで来て、少し苦戦しています。

なかなかいい問題が見つからないのです。

昨日も「入試問題解答集」の中から難しいと評価されている問題を6問解きましたが、ピンと来るものがありませんでした。

問題を選ぶ基準は

  1. 解いて楽しい。
  2. 他の問題を解くときに役立つ内容を含んでいる。
  3. 問題文が短い。

です。

最後の基準を意外に感じられる方もおられると思いますが、特に京大の問題は短いです。だらだらと小問に分かれていることも少ないですし、設定自体がシンプルで、よく練られていることが多いのです。要するに美しいのです。

他大学の問題で、小問を省略することで、ぐっと京大の問題に近付くこともあるので、そのようにすることもあります。

事実上、演習3クラスを始める準備は整いました。あとわずかに残っているところはじっくり時間をかけて完成するようにします。