分かりやすい授業はいい授業か? Part 2

昨日のブログの続きを書きたいと思います。

https://inarijuku.com/2024/02/20/33569/

「分かりやすい授業」はもちろん、分かりにくい授業よりいいに決まっていますが、特に上位の生徒にとっては無駄が多いという話でした。

では、この無駄を省き学習効率を上げるために稲荷塾ではどのような取り組みをしているのかについて書きます。

まず、「分かりやすい授業」を板書も含めて文書化した本が必要です。

akahon_saitan

それがこの本です。私が授業で板書し、説明してきたことを整理し、まとめることで作られました。

これを読めば授業を聴いたのと同じ効果が得られます。当然のことながら、板書もそれをノートに写すという作業も不要です。簡単に読み進められるところはさっさと進み、難しいと感じればじっくり腰を落とし、場合によっては過去の説明を読み返すことも自在にできます。

つまり、圧倒的に効率がいいです。

しかし、「分かる」ということと「できる」ということは違います。ですから、分かったと思えば、テキストの問題を解きます。

そもそも、この本は稲荷塾のテキストを土台に作られています。1つのテーマについて、概要の説明をし、次に問題を通しての説明をし、最後に関連問題を自分で考えることでその1つのテーマを飲み込んでいくというスタイルで授業をしていたので、テキストには1テーマにつき2問が載っていて、これらを身につければその分野の骨組みが分かるようになっています。

これを解いて行くのです。そうすると分かったと思っていた内容でも、どうだったかな … と詰まる部分が出てきたり、ミスが出たり、勘違いしていたことに気付いたりするのです。そういう場面に出くわすたびに、テキストの解答や「最短でマスターする数学」に戻って正しく理解する努力をします。塾に来て質問したり、分からない部分を写真で撮ってスラックで聞くこともできます。

こういった作業が予習です。週1回1時間半の授業のためにする予習は平均で約3時間です。

この段階で、既に通常の「分かりやすい授業」よりずっと効果的で効率のよい学習ができています。

では一体、授業では何をするのでしょうか?

To be continued.