数ⅢCクラスの生徒数について

昨日、下半期の数ⅢCの1回目の授業でした。

数ⅠA、数ⅡBは18時からと19時40分からの2クラスがありますが、数ⅢCは19時からの1クラスです。

ですから、下半期から数ⅢCに入った生徒のうち3人が時間を間違えてやってきました。2人は18時前から来ていて、ひょっとして18時からだと思っているのではないかと思い、確認してみるとやっぱりそうでした。それから19時40分にやって来た生徒もいました。仕方がないので、その子だけ時間をずらして21時10分までやりました。

でも、どうして数ⅢCだけ1クラスなのでしょうか?

数ⅠA、数ⅡBのクラスと比較して人数が少ないからですが、なぜ少ないのでしょうか?

これまで、数ⅢCクラスの人数が少ないことは認識していましたが、なぜかということについては考えたことがありませんでした。

文系の子が数ⅢCを取らないからでしょうか?

そもそも、稲荷塾には文系の子が少なく、文系の生徒の数が大きな影響力を持つとは考えられません。

じゃあ、なぜでしょうか?

数ⅢCの授業前にそんなことをぼうっと考えていて、ようやく分かりました。

生徒の学年です。

数ⅠA、数ⅡBのクラスには中学生も多く、中学生は基本的に数ⅠA、数ⅡBを2回ずつ受講します。

ところが数ⅢCクラスは、まれに中学生が混じることはありますが、基本的に高校生で、高校生は各講座を1回ずつの受講で進んでいきます。

結局、受講生の延べ人数が違ったのです。

 

それからこれに関連して、上半期の数ⅢCクラスの人数は少なく、下半期はそこそこの人数が受講していますが、これにも理由があります。

高校受験をし、高校生になってから高校数学を学び始める場合、高校課程を修了した後の演習期間を確保するために細心の作戦を立てる必要があります。

もちろん、さまざまな方法が考えら、稲荷塾でもいろんなやり方を試してきました。その中で、現時点で一番いいと思うのは、高1で数ⅠAと数ⅡBを学び、高2の前半で数ⅡBの演習をし、高2の後半で数ⅢCを学ぶ方法です。

入試の中心は数ⅡBで、これは三角関数、指数・対数関数、ベクトル、図形と方程式、数列、微分・積分、統計などのそれぞれが独立した単元によって構成されています。その中で微分・積分の範囲は非常に広く、ここに収め切ることができないので、2次関数と3次関数の微分積分は数ⅡBに残し、残りの一般関数の微分・積分を数ⅢCに分離したのです。つまり、数ⅢCは数ⅡBの1つの大きな単元だとも言うことができ、数ⅡBの他の単元の内容を前提としていることも多いので、数ⅡBがしっかりしていると数ⅢCは比較的すんなりと飲み込むことができ、数ⅡBがぐらぐらしていると数ⅢCはぐちゃぐちゃになっていくという傾向があります。

ですから、数ⅠA、数ⅡBが一旦終わったら、数ⅡBを演習し、基本技術の確立を図るのがいいのです。

こういう事情で、高2生の多くは、上半期では演習1クラスで数ⅡBの演習をしており、下半期になってから数ⅢCクラスに移って来るので、数ⅢCクラスの上半期の人数は少なく、下半期は多くなるわけです。

 

なんか、ちょっとした謎が解けたような気分がして嬉しかったです。