学年が若い段階で苦労しろ!

小学生は大いに遊べ!

小学生のうちに勉強でリードしたとしても、そんなものは知れています。

それより将来伸びることができる土台を築くべきです。

いろんなものに対する好奇心。

人との関係性 …

勉強も遊び感覚でやってほしいですねぇ!

 

中学生になったら目標に目覚めるようになります。

その目標のために、苦しくても頑張るということが起こります。

つまり、自らのモチベーションによって動き始めるということで、ここから本格的勉強が始まります。

 

稲荷塾の数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲの各クラスは反転授業により、世の中一般の2倍のスピードで進みます。

通常授業では「講師が板書して、生徒がそれをノートに写して」、それから説明が始まりますが、「講師が…」の作業の時間が授業時間の半分ぐらいを占め、非常に効率が悪いです。

稲荷塾では、そのように講義してきた内容を整理して作られた「稲荷の独習数学」があるので、それを読んで予習してきます。

ここでは板書する時間もなく、それを写す必要もありませんから、無駄なく講義を聴いている感覚で予習ができます。

「稲荷の独習数学」を読んだら、テキストの問題を2ページ解きます。

ここでは、「分かった」ことと「できる」ことの違いを感じながら、分かったと思ったのに解けない、と感じつつ、もう一度「稲荷の独習数学」に戻って説明を読み直したり、類題を探してテキストの問題を解こうと努力します。

予習時間の目安は1日30分です。

そうして、大体のことが分かったという状態で授業にやって来ます。

授業では、まず40分から50分をかけて総整理の講義をします。

次に10分から15分をかけて小テストをして理解を確認します。

その直しが終わったら、補充プリント2枚で演習をします。

 

しっかり予習していた場合は、補充プリントの最後までたどり着けるはずだと想定しています。

しかし、実際に2枚の補充プリントを終わらせることのできる塾生は非常にまれです。

予習が甘いと、小テストの直しだけで授業時間が終わってしまうということもあります。

 

さて、昨年中2で数ⅠAに入ったM君は予習に苦戦していました。

予習時間の目安は1日30分、と上に書きましたが、「そんな時間ではとてもできない」と訴えていました。

まず、「稲荷の独習数学」で使われている言葉が分からないんだ、というわけです。

たとえば、どんな言葉が分からないのか、と尋ねてみると「f(x)とか …」と言うのです。

う~む。

結局、彼は1日3時間かけて予習していると言っていました。

正直言って、「そら、あかんやろ」と思いました。

案の定、半年で数ⅠAをものにすることはできませんでした。

単元テストの結果が悪すぎて、数ⅡBに進むことができなかったのです。

それで、中2の9月からはもう一度数ⅠAをやりました。

ここではそこそこの点を取れるようになり、中3の春からは数ⅡBに入りました。

そしてつい最近、上半期が終わって彼の成績を見て驚きました。

数ⅠAに1年かかった生徒が数ⅡBを半年でものにできるはずがないという先入観を裏切り、4回の単元テストのうち3回で彼は合格点を取っていました。

数ⅡBの単元テストで合格点、とは高2の全統模試で偏差値70ぐらいのレベルです。

ということで、M君はこの9月から数Ⅲのクラスに進みました。

 

無理なく勉強を進めるということは大事なことですが、学年が若い段階で苦労するということも大事なことなんだと気付きました。