lonely
昨日から数ⅠAでは論理に入りました。
裏、対偶といった耳慣れない用語が出てきたり、必要、十分のような分かっているようで、定義は、と問われると答えにくいような内容を学びました。
論理ができないと寂しい(lonely)ですよね。
それで、みんなのできはどうだったのかと言うと、おおむね苦戦という感じでした。
たとえば、「6の倍数かつ10の倍数」の否定を正しく表現できなかった諸君がたくさんいました。
正しくは「6の倍数でない、または10の倍数でない」ですが、一番多かった誤りは「6の倍数または10の倍数ではない」でした。
まず、「6の倍数または10の倍数ではない」は『「6の倍数」または「10の倍数でない」』なのか『「6の倍数または10の倍数」でない』のどちらかがはっきりしません。こういう曖昧な表現はダメです。
さらに、『「6の倍数」または「10の倍数でない」』『「6の倍数または10の倍数」でない』のどちらも「6の倍数かつ10の倍数」の否定になっていません。
そもそも「6の倍数かつ10の倍数」は『「2、3を素因数に持っている」かつ「2、5を素因数に持っている』すなわち「2,3、5を素因数に持っている」ことを意味し、要するに30の倍数を表していますから、これの否定は30の倍数ではないということです。
ところが、『「6の倍数」または「10の倍数でない」』だと30でもよいことになってしまいますし、『「6の倍数または10の倍数」でない』だと、ダメなはずの12がいいことになってしまいます。
これらはド・モルガンの法則だったわけです。
こういった内容な、一般的に議論するとむしろ分かりやすく感じるので、具体的な事例で正しく運用できるかどうかが重要です。