正負の計算を8割合う生徒は十分か?
松谷です。
正負の計算を8割ちょうど合わせられる生徒がいたとします。
これは十分でしょうか?
正解はこの生徒の現状は壊滅的にまずいです。
正負の計算を一回計算したところ、8割合う生徒は3行計算したら、なんと、0.8✖️0.8✖️0.8=0.512
と5割しか合いません。
たとえば、
5x+8.7=-2(2x-3)
5x+8.7=-4x+6
9x=-2.7
x=-0.3
上の計算で、3回正負の計算をしてますから、これが半分合うか合わないかということになりますが、それはあてかんの世界の住人です。
こんなんで入試に臨むとしたら運を天に任せているというような状態かなと。
さらに、これで高校数学が題材の大学入試に挑むとどうなるかというと、
これは今年の東大の問題の小問の計算ですが、だいたい20行くらいの計算ですね。
もちろん上の計算より一つ一つの計算がはるかに複雑ですが、もし一つ一つの精度は8割くらいで保っていたとした場合正答率がどうなるかというと、それは、
0.8の20乗で、ほぼ0.01です。まあ、ほぼ間違いなく合わないですね。
ということで、正負の計算は8割合うではほぼ意味がありません。
正負の計算は100%合う。
これがスタンダードだという認識が必要かなと思います。
その計算がいまいちの生徒に復習を促して、それでも復習しない場合は、どこかで行き詰まることが見えています。
正負の計算ができても、高校数学ができるとは限りません。
ただ、正負の計算ができない生徒で、高校数学ができる生徒はいません。
まあ、行き詰まってからその大事さに気づくという良さはありますが、やっぱりこのままいくとあまりにも苦労することが見えてるなら、危ないよと忠告してあげたくはなりますね。。
詰まってから改善にかかる時間のロスがこっちにしても負担だというのもありますが。。。
まあ、何を言っても聞かない人は聞かないですけどね。。