「分かる」と「できる」は違う

入試の中心は数ⅡBなので演習1のクラスでは主に数ⅡBについて学びます。

まず上半期は数ⅡBの各分野を3回ずつで回していきます。

1回目はポイント講義。2回目と3回目は4問予習してきて、それについての確認と演習です。

ポイント講義といっても入試問題を解くにあたってのポイントということなので、数ⅡBのイロハを復習するわけではありません。たとえば今日だったら、図形と方程式のポイント講義ですが、「領域内を動く( x, y ) の2変数で表された関数の最大最小を求める考え方」だったり「交点の軌跡の求め方」「通過領域の求め方」… といった具合です。

それで、2回目と3回目に予習してくる問題は入試問題です。大体、神戸大学から大阪大学ぐらいのレベルです。

ところが、予習の確認が終わった後の演習については2回目と3回目で目標が違います。2回目はポイント講義で確認したことが定着しているかをチェックするために、基礎的な問題を6、7問解きます。3回目はそれなりの入試問題を4問解きます。

こういうやり方が効果的だと分かってきたのは去年ぐらいからです。それまでは2回目も3回目も「それなり」というレベルの問題で演習していました。ポイント講義で話したことをチェックしてもあまり意味はないのではないかと考えていたのです。

ところがそうではありませんでした。

「分かる」ということと「できる」ということは随分違うのです。

ポイント講義を通して分かったことでも、少し形を変えたり、もう少し実戦的な形で出題すると案外できないのです。

そして生徒は「分かっていてもできないことがある」ということを知るのです。

ですから、この2回目でどんな問題を解かせるかで生徒の伸びが変わるのです。

つまり、そこが講師の腕の見せ所だというわけです。

 

ところで、演習1のテキストは2種類準備されており、奇数年用と偶数年用に分かれます。当然演習問題も奇数年と偶数年では違うのです。

ということは、上で「こういうやり方が効果的だと分かってきたのは去年ぐらいからです」などと書いているように、今年使う演習問題は一昨年以前に作ったもので、今の目で見ると今一なのです。

ということで、あれやこれやと忙しく追いまくられつつ、慌てて来週の演習問題を作りました。

 

イエ~ィ!