小学生部の対象学年について

最近、小学校2年生、小学校3年生のお子さんをもつ保護者の方からの問い合わせが連続し、小学生部の対象学年が5年生以上(今年度中は4年生以上)に変更されたことが伝わっていないことを知りました。

それでそのことが明確に分かるようにホームページを書き直すとともに、変更の意図をブログにも書こうと思います。

 

小学生部はもともと、算数、中学数学、高校数学の習う内容と学ぶのにかける時間の配分が自然でないというところからスタートしています。

これらの量の比はおよそ1:2:10 ですが、かける時間の比は 6:3:3 です。

非常にアンバランスです。ですから、優秀な小学生は学校で退屈してしまうのです。

もっと刺激的に学ぼう、というのが稲荷塾小学生部です。

決して「早く学ぶことによって有利にしましょう」とか「眠っている能力を開発しましょう」などという意図はありません。

 

実際、稲荷塾小学生部では週1回1時間の授業で算数1学年分を平均2ヵ月で終了します。1ヵ月かからない子もいるし、6ヵ月かかる子もいるし、その平均が2ヵ月ということです。これが一つの大きな目安で、2カ月程度で算数1学年分を飲み込んでいける子はどんどんと新しいことを学び、その学びは楽しく刺激的です。そうすると今回も5年生で高校数学に入り、中2、中3、高1の諸君よりも優秀な成績を取るような子が出てきます。

一方、算数1学年分に4ヵ月以上かかるような子は中学数学に入るともっと遅れが目立つようになり、次第に楽しめなくなります。

 

ところが、稲荷塾小学生部では入塾テストをしていませんから、稲荷塾のやり方に合うかどうかがやってみないと分からないという問題があります。

上で合っている場合と合っていない場合の目安を書きましたが、当然のことながら、その中間的なレベルの子もいて、そういう子の場合はもう少し大きくなってから、具体的には中高生になって、自分のモチベーションで動き始めてから稲荷塾に来れば頑張れるのに、早く気過ぎたためにモチベーションが自然な形で成長しなかったというケースがあるのです。

すごく優秀な子が3年生ぐらいから始めて何か面白いことが起こった、というのも魅力的ですが、それは非常に少数ですし、上記の中間的な子のモチベーションを下げるようなことをしていては意味がありません。

それで結局、小学生部の対象学年を5年生以上にするということにしたのです。

 

すごく優秀な小学生は「独習中学数学」ができるまでしばらくお待ちください。これができてしまえば、4年生でも3年生でも自力で中学数学を学べるようになると思います。