心の姿勢が大差を生む
中学受験をして優秀な中学に入ったはずなのに、1、2年も経てば、本当にそこに受かったのかどうかが疑わしいほどに勉強ができなくなる生徒がいます。
こういう生徒はやり方を覚えただけで、理解はしていないのだと思います。
こういうことを繰り返していると、いずれ手の施しようがない状態になります。
中学受験程度であれば、そういうやり方が通用します。勉強する範囲が非常に狭いからです。
しかし、
大学受験では無理です。
しっかり理解して積み上げていけば、忘れることも少なく、次第に力が付いていきますが「やり方を覚えてほいっ」という勉強をしていると、どどんどん忘れていきます。
たとえばそれは定期テストのための勉強だったりするわけですが、そういう浅い理解は次の単元を学んでいるうちに消えてなくなりそうになり、1年も経てば、きれいさっぱりゼロに収束します。
ですから、「定期テストの成績はいいけれども模擬テストの成績は今一」という場合は要注意です。
やり方が知りたいのか分かろうとしているのかは、質問の仕方を見ていればすぐに分かります。
やり方が知りたいだけの子は、そこまでの過程でどこが分かっていないのかをチェックされるのを嫌います。長い説明も嫌いです。
こちらから見て、まだ不安があると感じる段階で「分かりました」と言って去って行きます。
こちらが「う~ん」などと言って考える素振りを見せたなら、退屈そうに横を向きます。
そういう子は結果だけが欲しいのです。
でも理解したいと考えている子は、もしこちらが考え始めたら、むしろ興味津々の表情になり、どういう思考過程を経て結論に至るのだろうと探り始めます。
こういう心の姿勢の差が結果としての大差を生みます。