迷走する英語入試スピーキング導入と民間委託

松谷です。

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本を読みました。

検証、迷走する英語入試〜スピーキング導入と民間委託〜

立ち読み

まあ、共通テスト改革については、文科省が記述式と四技能ということに異常に執着して、制度設計をしてきて、英語については、2020年から民間試験導入に向かってきたわけですが、

 

まあ、突貫工事がゆえに、不備が多すぎてこんなの上手くいくはずがない!そんな変な状態で最初に晒されてしまう高校生をどうしてくれるんだ!という警鐘をならす本ですね。

 

様々な、実際の英語現場、高校教育現場、資格試験関係者、大学関係者、などプロの方5人が、意見を述べているという感じですね。

 

民間試験導入の決められた経緯の適当さ、民間試験の学校指導要領との乖離とそれによる高校現場への悪影響、それぞれの試験の目的の乖離、CEFRの対応のなんという適当さ、ライティングスピーキングの採点の質と公平さの問題、スピーキングの前提としてリスニングがあるよ、プレッシャー下のスピーキング(特にCBT)は逆にスピーキング力に悪影響を与える可能性(不利益を被る可能性のあるあがり症や様々な軽度な障害がある人も)、などなどが述べられていました。

 

僕自身は、高校時代スピーキングが苦手というか英語でしゃべったことがほぼなかったので、それをなんらかの形で測定項目に入れるのはいいかなと思いつつも、モヤモヤとした思いは持っていますので、まあ、反論を聞けたのはよかったと思います。

 

まあ、でも、この流れは多分止まりにくいような気はします。

 

本来は、外国人とコミュニケーションを取れるということは、普通に楽しいはずです。その楽しさが、自然に学習意欲を上げ、ハードワークにつながり、それがスピーキング力につながるというのが自然だと思います。そういうのをうまく測ってあげて欲しいなと思います。

 

カーメリアは、日本人が英語をしゃべるときに持つ心理的バリアを取り除くのにかなり時間をかけますからね。それがとれて、彼女に何か伝えたい、何かコミュニケーションとりたいと思うようになった場合にぐっと伸びるからですね。それが、変なスピーキングテストプレッシャーで潰されないことを願います。

 

日本や韓国や中国などはテストによってがんばる国民性なのはそうなんでしょうけどもね。

 

まあ、一応何が起こってもいいように、僕から見た試験対応術みたいなのは仕入れておいていつでも伝えられるようにしておこうとは思いますがね。

塾に本は置いておきます。