大学による解答例の公表はあるべきか
松谷です。
昨今相次ぐ大学入試問題のミスにより、解答例を公表すべきだみたいな検討が、文科相でなされているようです。
で、各大学に通達したところ、様々な反応があったようですが、大きくいうと、
受験生や先生方にも参考になると思われ、公平性の面からも、解答例の公表を検討します。
1つの答えに定まらない記述式問題の解答例を公表することは、悪影響を与えるので公表しません。
だいたいこの2つに分かれるようです。
上は関西の主な大学ですが、東大なども、流れを見つつ現時点では公表しない方向ですね。
さて、そりゃー、僕らとしては、解答例や採点基準が知りたいという思いは強いです。
その思いが強すぎたがために、前職では、毎年千枚以上の再現答案を集め、開示得点とマッチングさせ、部分点に関してあーでもないこーでもないと議論し、わかってきたそれらしいことを、媒体を通して発信していました。
でも、まぁ、数学においては、東大や京大の問題においては、部分点がしっかり与えられているよ。ということはわかりましたし、
東大などは、答案の序盤で計算ミスしていたら、その後方針が合っててもまったく点数が貰えていないということもわかりました。(少なくともある年度は)
でも、やはり完答の方ががっつり点数はもらえるわけで、完答数はある程度稼ぎたいところなわけです。特に京大は、何年かその傾向を感じました。というか、京大の問題は、計算が面倒じゃなくて、序盤の発想や方針勝負なところもあったので、完答かそうでないかでぱっきり分かれていたのも頷けます。序盤を抜けたら完答しやすいのでね。しかも小問がないときが多かったですしね。(まあ、その序盤が難しいがために京大の問題の方が東大の問題よりセンスを要求しているような節がありました。センスという言葉は好きではありませんが。)
また、東大は小問などが多い年度も多く、部分点というか、そもそも小問ごとに配点されていて、途中の小問までとる、というのも立派な戦略となっていたわけです。(1)がわからなくても、(1)がわかった前提で(2)にトライしたりとか、(1)(2)など小問の流れを読んだりとかいうのも戦略なわけですね。
ですから、まあトータルして、論理をしっかりさせたうえで、しっかり記述を書きましょう。部分点はもぎとりましょう。序盤は計算ミスはしないように慎重にいきましょう。となっていきます。
まぁ、なので、はっきりいって数学は、想像がつきやすいので、ましな方だと思うんですね。
僕としては、国語の現代文と英作文の解答例と採点基準が気になります。
特に、東大の自由英作文、京大の英作文と自由英作文、国語の記述について気になりますね。
ここの解答例や採点基準がもっとクリアになれば、もっとまっすぐ、生徒が入試に向かっていけるのではないかと思うんですね。
まぁ、今のところ、年度によってかなり基準も変わったりするようなので、なかなか公開しにくいでしょうが。。
まぁ、僕としては、
自分の学んできたことを答案に全部さらけだしてみてもらう。これで、万が一落ちても後悔しないという答案を提出するといいのかなと思います。
社会人が受ける会社の採用試験とかは、もっともっと不透明であるわけです。もちろん飛び抜けた人材はわかりやすいですけど、それ以外の同じくらいの人材については、採用面接官や役員が一緒に働きたいかどうかでえいって決めているだけなわけです。
それならば、自分が後悔のない面接をするのがすごく大事なのかなと思います。
同じように、自分の学んできた全力を後悔のないように答案にだしきる。あとは、それを教授陣に見てもらうぞ!という気持ちでいいのかなと思います。
模試のように大学生や大学院生が採点するわけではなく、入試は教授陣に見てもらえるわけです。合格レベルの実力に達している人が、きちんと分かっていることを答案にかけたならば、教授陣はしっかりした評価してくれると思いますよ。
大学入試まであとちょっとですね。応援しています。