人材募集?
稲荷塾のテキストはいいですよ!
これがどのように作られているかを説明します。
本を書くときもそうですが、まず何をどういう順序で説明すれば分かりやすいかを考え、その筋道を項目別に書き出していきます。そうして出来上がったものを目次と呼びます。
目次ができると、それを説明するのにふさわしい問題を選びます。ぴったりの問題がない場合は自分で作ります。
次に、このようにして作られたテキストを実際の授業で使います。そうすると、構想段階ではいい問題だと感じていた問題が難し過ぎたり、その逆だったり、また説明に時間がかかり過ぎたり、重要項目が抜けていることに気付いたりといった具合で、さまざまな不都合が生じます。
それを授業ごとにチェックして修正していくのです。
結局、納得ができるテキストが出来上がるまでには何年もの歳月がかかるのです。
そもそも、目次が作れるようになるだけでもかなりの熟練が必要で、さらにその上にこのように手間をかけて練り上げられたものとなると、非常に少ないです。
そういう希少性の高いテキストが稲荷塾のテキストです。
これは各単元の骨組みが浮き彫りになるように、シンプルにまとめられているので、繰り返し学べば数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲの基礎が身に付くようになっています。
実は、これを基盤に解説を加えて作ったのが「稲荷の独習数学」なので、たった1冊の中で数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲの要点が学べるようになっているのです。
稲荷塾のテキストがいいことが伝わったでしょうか?
ところでこのテキストは、もともと2時間で説明する内容を1ページにまとめて作っています。
ところが反転授業を始めたことで、2時間で2ページ進むようになりました。つまり、授業でしていた説明の多くを「稲荷の独習数学」を読んで来ることで代用できるようになったのです。
そうすると、この予習のレベルを上げるとどういうことになるでしょう。
実際、予習のレベルは生徒それぞれで随分違います。
推奨される予習は、
「稲荷の独習数学」を読んで概要を理解したらテキストの問題を解きます。
説明を読んで理解することと、それが自分で実行できることとは違います。
ですから、テキストの問題を解こうとすると、スムーズにはいかず、どうだったのかを確認するために本に戻ったり、類題の解説を探したりするのです。
そのようにテキストに進んだり本に戻ったりを繰り返し、その単元を飲み込むことができるようになります。
これが予習です。
では、私が想定している予習のレベルに到達している生徒はどのぐらいいるでしょうか。
かなり頑張っていると認めることができる諸君もいます。しかし、十分にやってきていると言える塾生はいません。
ひどい場合は、「稲荷の独習数学」を読んで大体概要が分かった、と言って授業に出て来るのです。
こんなのは予習とは呼べません。
ということで、みんなのレベルを上げるという意味では稲荷塾の取り組みは発展途上だということになります。
それで、予習のレベルを上げるとどうなるでしょうか?
今、1週間にテキスト2ページの予習についての話をしていますが、実は1週間に6ページの予習に取り組んでいる塾生もいます。つまり、半年で数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲの全部をやってしまおうとしているのです。この子は数ⅡBの真ん中ぐらいまでそのペースを崩さずに頑張って来ました。しかし、あまりに突っ走って来たので、知識の整理が追い付かなくなり、今、しばらく演習の時間を取って、これまでの総整理をしようとしています。それで、結果として1週間に6ページの予習なんてなことができるのかと言えば、もちろん本人の能力とモチベーションによりますが、十分に可能です。
ということは、1週間にテキスト2ページの予習だったら、もっともっとレベルを上げることが可能だし、1週間に3ページの予習もできるはずだと感じています。もし、1週間に3ページやれば、1年で数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲの全部をやってしまうペースです。
これは特に、高1や高2の段階で途中入塾して来るような子の場合、ちょっと気合を入れれば、一気に追い付くことが可能だということを示しており、極めて明るいニュースです。
現在、そういうイレギュラーな対応は土曜日の演習の時間を利用して行っていますが、場合によってはレギュラークラスを作ることもあり得ると感じ、構想を練っている段階です。
まあ、やりたいことはいっぱいあります。
でもそうすると、もう一人、有能な人材がほしいなぁ …。
松谷君が来たのは奇跡ですが、もう一回そんな奇跡は起きないものでしょうか …。