演習の効果を高めるには
昨日は演習1の授業がありましたので、演習の効果を高める方法について書きます。
それは2つの作業をすることです。
まず確認しておくと、自分で解けた問題からはそんなに多くのことを学ぶことができません。学ぶことが多くあるのは、自分で解けなかった問題です。
それで、その自分で解けなかった問題について、解答を見て納得した後、解答を見ないで再現してみます。
これが1つ目のするべきことです。
そうすると、意外なほどにすらすらと書けません。
場合によっては、途中で詰まってしまって進めなくなることもあります。
あるいは、目で解答を追いかけているときは、さも当然と思われた議論展開であったとしても、自分で書き始めてみると「あれっ、なぜ次はこうするのだろう?」と疑問に感じるところが出てきたりします。
そういうときはもう一度考え直します。
そうして納得してから、それを再現するのです。
すらすらと書けたらおしまいです。
次は、この自力でできなかった問題をストックしておいて、しばらく経ってからもう一度解き直します。
受験学年の諸君であれば、夏休みとかセンター明けの1ヶ月とかにまとめてやるのがお勧めです。
これはむちゃくちゃ力が付きます。
1日に偏差値が1ずつ伸びているんじゃないかと思うぐらいです。
ただし、ストック問題の半分も解けなかったとしてもショックを受けてはいけません。それが一般的なのです。
もちろん、ここでできなかった問題については、1回目のときと同じように、解答を見て納得した後、それを見ないで再現してみなければなりません。
以上ですが、この方法の欠点はめんどくさいことです。
しかし、これを実行してみて、その効果を実感してしまえば、やめることができなくなります。
昨年、阪大の医学部に受かった子はそうでした。
高3の春の段階では、文系のよくできる子と競って、ほとんど負けていました。
要するに、その段階ではまだ十分だと言える実力を身に付けたわけではありませんでした。
ところが、上記方法により目に見えて伸びて行きました。
そして秋ごろには、阪大の問題だったら、10回受ければ10回とも満点を取るだろうと思えるところまで来ました。
地味ですが、すごい方法なのです。
高3生は是非実行してほしいです。