演習の意味

ゴールデンウィーク、基本的にのんびりしていますが、のんびりし過ぎるのもどうかと思い、仕事にやって来ました。仕事は無限にあるので。

 

稲荷塾では数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲを一通り学び終えてから2年間の演習期間を持てるのが理想的だと主張していますが、今日はこの演習の意味を書きたいと思います。

数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲを一通り学ぶとは、倉庫に使う道具を放り込んでいるような作業です。まだ全体像が見えたわけではないので、優先順位も他との関係も分からない状態で入れていくので、当然、整理された状況にはなりません。

昔に入れたものについては入れたこと自体を忘れていることもあります。

入れたことを覚えていても、探し回らないと見つからない場合もあります。

やっと見つけても、錆びついていて使い物にならないことがあります。

ですから、もう一度整理し直す必要があるのです。棚を作って、関係がある分野ごとに分類することから始めます。錆びついている道具には油をさして、ぴかぴかに磨き上げておきます。どの道具もいつでもすぐに見つかり、すぐに使えるようにしておかなければなりません。

これが演習です。

 

最近、高3になってから稲荷塾に来た生徒から相談を受けました。フォーカスゴールで勉強しているけれど、いくらやっても解けるようにならないと。

そういう網羅性の高い問題集で勉強すると、骨組みが分からなくなることがあります。無駄が多過ぎて。

一つ一つの技術にはつながりがあり、当然のことながら優先順位というものがあります。それらを細かく分け過ぎて、べたで並べると、その優先順位も分からなくなり、結局骨組みを作ることができないのです。

ですから、彼に伝えました。稲荷塾の数ⅡBのテキストをやるようにと。

もし、それを全部やったとしても1カ月かかりません。苦手な分野に絞れば一瞬に終わります。そして問題が解けるようになり始めます。

稲荷塾のテキストはまさしく骨組みそのものだからです。