「質問すべし」続編

先日「質問すべし」のブログで、驚くほど飲み込みのいい子と、驚くほど飲み込みの悪い子がいるという話を書きました。

 

反転授業では「稲荷の独習数学」を使ってテキストの2ページずつを予習して来るのですが、もし驚くほど飲み込みが悪かったらどうなるでしょうか?

 

反転授業では、一つ一つのテーマに対して、大体分かったという状況に仕上げて授業に臨むことが重要です。

授業では「大体分かっている」ことを前提にポイント講義をして整理し直し、小テストで確認をし、さらに演習をすることで理解を深めます。

ですから日々30分の予習を通して「大体分かった」というレベルに持って行くことが大切で、そうしてこそ反転授業の効果が出ます。

ところが、この日々30分の予習というものは、個々の飲み込みのよさによって短くもなるし長くもなります。

それで飲み込みが悪い場合、現実的にどの程度がリミットかと言えば、「2倍時間がかかる」ぐらいまでです。

つまり、予習のための時間が日々1時間必要だとすれば、かなりしんどいですが、気合を入れればこなすことができるだろうし、そのように頑張っているうちに処理能力が上がって行くことが期待できます。

しかし、日々1時間では足りないとなったらどうでしょうか?

まあ、無理でしょうねぇ。

そういう子は、基本的に「大体分かった」という状況に仕上げて授業に臨むことができません。

授業でのポイント講義は、整理し直すこと、生じた疑問を解決するためにするのであって、もしそれを通して何とか理解したいと思って授業に参加するのであれば、それは準備不足だと言わざるを得ません。

そうすると、そういう苦戦グループはいつも準備不足で授業に出ることになり、反転授業の効果を期待することができなくなります。

 

ではどうすればいいのでしょうか?

 

「質問すべし」の結論の通りです。

 

そういう子は人に助けてもらうしかありません。

週1回授業に来るだけではついて来れません。

稲荷塾の場合、土曜日に質問しながら勉強できる環境を整えていますから、これを利用するのが基本です。

その他では小学生部や中学数学のクラスのときに質問する子もいます。これは人数が増え過ぎるとこちらも困りますが、質問事項を絞って聞きに来るのであれば一応 OK です。

それから、授業の日に早く来て質問するのもありです。

 

放っておくとまずいと感じる子がかなりいますので、もう一度確認しておきました。