宣伝って難しい

2014年1月1日に「頭のよい子には中学受験をさせるな」が出て、稲荷塾は少し知名度を上げ発展するはずでした。

しかし、そうはなりませんでした。

もともと稲荷塾は高校数学を教える塾ですから、集まる生徒も学校が高校数学に入るタイミングを初めとして、いよいよ本気で勉強する気になった高2生や高3生が途中入塾で入ってきていました。

ところが、「頭のいい子には中学受験をさせるな」が出てから、新中1生が増えたけれども途中入塾が減りました。

生徒はいろんな段階でやめていきますから、途中から入ってこなければ学年が上になればなるほど生徒数が少なくなります。2年前の今頃、生徒名簿を眺めながら、中1から高3に向けて生徒数が単調減少している状況を見て危機感を感じました。

何で途中入塾が減ったのだろう?

この答えは明確でした。

「頭のいい子には中学受験をさせるな」の主張では、中2から高校数学に入るのがよく、小学生のうちからうまく準備すれば中学受験をせずとも自然な形で中2から高校数学に入ることができるとなっています。そしてこのシステムはすごく優秀なので、チラシ上でもこれを宣伝しました。

そうすると、たとえば中高一貫校の中3の生徒は来ないですよね?

「じゃあ、俺たちは塾の進度から1年も遅れているのか …」

あるいは

「中2と一緒に勉強するのか?」

といった具合で、とても魅力的には見えないからです。

でもこういう心理的な影響にはなかなか気付かなかったですねぇ …

ですから、2014年から3年間ぐらいはまずい宣伝をし続けていたことになります。

でも、その影響が生徒数の分布に如実に表れているのを見て、ようやく気付いたのです。

自分が正しいと思うことを言うだけじゃダメなんだ。

しかし、これってすごく難しいですよね?!

まあ、こういう経緯で昨年から宣伝路線を変えました。今は「演習クラスが充実していること」「反転授業で、どの段階からスタートしても有利にすることができること」を中心に宣伝しています。

効果ですか?

はっきり変わりました。

やっぱり中1生が一番多いですが、中3を除く他の学年は大体似たような人数になりました。

中3が少ないのは仕方がありません。公立中学の生徒は高校受験のため、中3になると一旦退塾するのが基本になっているからです。

 

まあ、頑張っていきます!