授業効率・授業効果の2倍化について

予備校の数学講師は授業効率・授業効果をほんの数パーセントでも向上させようとして努力しています。私もそのうちの1人でした。

しかし、稲荷塾では授業効率・授業効果の2倍化に成功したと主張しています。数パーセントの向上ではなく、50パーセントの向上を実現したと言っているのです。

今回はこのことについて書こうと思います。

まず、一般の数学の授業には無駄が多いです。

何かを説明するために板書と、それを生徒がノートに写すという作業が必要になりますが、この作業の時間が授業時間に占める割合はかなり高く、内容によっては授業時間の半分が作業だということも起こり得ます。

それから、講師は分かりやすい授業を心がけるので、説明するべきことの前提となる事項を整理してから説明したり、分かっていなさそうな表情をしている生徒がいたら、内容を掘り下げたり、周辺事項の説明を加えたりします。当然、質問があればそれに答えます。これらは一見、無駄とは思われませんが、よく分かっている生徒にとっては、既に理解済みの内容の確認をしているに過ぎず、次の説明を聞きたいと思っているかも知れません。

つまり、分かりやすい授業は無駄が多いということになります。

ここで質問です。

分かりやすい授業を聴くのと、それが文書化されているものを読むのとどちらが効果的でしょうか?

分かりやすい授業を心がけている講師にはショッキングな事実かも知れませんが、両者に差異はありません。

文書を読む場合、問題なく飲み込める部分についてはどんどん読み進め、難しい部分については腰を落として考えたり、過去を振り返って復習したりすることが自在にできるので、これも「読む」方が有利になっている点です。

結局、まず、一般の授業の無駄を削ることができた分だけ、稲荷塾では授業効率・授業効果を高めることができました。

すなわち、私が授業で板書し、それを元に説明した内容を整理する形で作られた参考書「最短でマスターする数学」を読むことで上記の無駄を省くことができたということです。

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つまり、これを読めば「板書」も「それをノートにとる」という作業は不要で、この本の内容自体が分かりやすい授業になっているということです。

 

さらに、授業効率・授業効果を決定的に向上させる方法を発見したので、それについてはまた後日、書くことにします。