一般的法則を具体事例に適用する

一般的な法則を具体事例に適用することが難しい場合があります。

昨日、数ⅢCクラスで微分の2回目の授業をしました。

すると、微分の計算が正しくできるようになったかどうかという点に関して成績が大きく分かれました。ほぼオーケーと言える生徒から、まるでダメという生徒にまでばらけたということです。

まるでダメな生徒の特徴は「合成関数の微分」についての原理は飲み込んでいるのに、それを具体的な事例に適用することができないということです。

一旦できるようになれば、たった1つの規則を使い回しているだけなのですが、彼らはいちいち初めて見る局面に出くわしたかのように感じているのです。

これは、数ⅠAの入り口で (a+b)(a-b)=a^2-b^2 を「和と差の積は2乗引く2乗」と覚えたとき、(a+b-c)(a-b+c) が同じ話だと見えないのとよく似ています。

ですから、b-c=X などとおいて (a+b-c)(a-b+c)=(a+X)(a-X)=a^2-x^2=a^2-(b-c)^2 のように扱うことが教科書では推奨されたりしていますが、このような置き換えは、見えるようになるためにはマイナスだと私は考えています。

漸化式を解くときでも、すぐに何らかの置き換えをする生徒がいますが、これもダメです。

そのままの形で同じ話だと気付くようになることが重要です。

 

数ⅢCにおいて、微分の計算が速く正確にできるということがすごく大事です。これができないと、積分に入ったときに壊滅的な状況になるからです。

苦戦グループは何とか克服してほしいところです。