予備校の夏期講習は受けるな

予備校の夏期講習を申し込む時期に来ているようです。

しかし、基本的に予備校の夏期講習には参加しないでください。

学校がなく、1日を自由に使える夏の期間がすごく貴重だからです。

 

京大の工学部の二次試験での合格最低点は5割ちょっとで、現役生の場合、まさにそのような点数で合格する生徒が多いのです。

しかし、浪人生の場合、理科で7割以上の得点をするのが当たり前になっています。つまり理科だけで2割、要するに50点程度の貯金をすることになるので、浪人生は受かりやすいのです。

理科はかけた時間に比例して点数が伸びるという特徴を持っており、浪人生は理科に時間をかけて勉強しています。一方、現役生はそれが難しい生徒が多いのです。

 

この差を埋めるのが夏休みです。

夏休みが終わるまでに理科2科目共に重要問題集を2巡できるように計画しましょう。

そうすれば、入試で何が問われ、何が重要かが分かるようになります。

そのあと9月からは日曜日ごとに1人模試を実施します。冠模試の過去問を使って180分測って模試をします。

この目的は2つです。

  1. 理科2科目をどのような順序で、どのような時間配分で解くのが自分に合っているのかを知る。
  2. 自分の弱点を発見する。

理科2科目の得意な方から始めるのか、苦手な方から始めるのか、その順序だけで点数が変わります。また、90分ずつで解くのか、得意な方に時間をかけるのか、苦手な方に時間をかけるのかによっても点数が変わります。1人模試を数回する中で、どのようにすればいいのかを発見すること、これが第一の目標です。

次は弱点の発見。

もちろん、よく理解できていないところは弱点です。それと、よく分かっていても、解くのに時間がかかる分野も弱点です。

京大の化学は4問で、3番と4番が有機・高分子です。かつてこれを20分程度で必ず満点を取ると言い切ったチューターがいました。これは化学の半分なので、理論的には45分の時間をかけることができるのです。しかし、やりこめば、問題を解く途中で結論が見えるようになり、そこに至る過程で辻褄が合っていれば正解であることが確認できるようになると。この方法が使えるようになると20分で満点ということができるようになると彼は主張していました。

つまり、有機関連に45分かけて、それらが大体解けたとすれば、それは弱点です。

こういう弱点を発見すれば、次の1人模試までの間にそれを潰しに行きます。

 

この1人模試は結構盛り上がります。何と言っても、自分が成長しているのを実感できますし。

これを9月から始めたいのです。

8月の冠模試の段階では浪人生が強く、ある意味D判定でも仕方がありません。

しかし、11月の冠模試ではいい判定がほしいのです。そのために9月から1人模試を始めます。仮に毎週、実施できたとすれば8回することになります。そのぐらいの回数をこなせば、かなりの効果を期待できます。

最終的には20回以上やってほしいです。

もし9月から毎週1回できたとすれば、2月になって学校がなくなるともっとできるので、30回ぐらいできることになりますが、実際は11月は日曜日ごとに模試があってできなかったり、共通テストの直前も1人模試の気分にはならないでしょう。

だから20回です。

10回でも十分に効果があります。

とにかく、理科で浪人生に負けない形を作れば、大いに希望が持てます。

以上はそのための作戦です。