学校としての統一感
洛北の中3生から、高校生になったときにクラブを続けるかどうかで悩んでいるという話を聞きました。
洛北高校はハンドボールを初め、クラブ活動に熱心な学校で、それを目当てに入って来る生徒も多くいます。
要するに洛北中学と洛北高校では雰囲気が一変し、クラブ活動も急激に激しくなるのです。
中高で担当する先生も変わり、授業の質が低下するという話を聞いたこともあります。
洛北と西京は公立の中高一貫校として同時にスタートし、当初は、実績において洛北が圧倒していました。しかし、今はその流れは完全に逆転しました。
西京高校に高校から入った生徒も中学から入った生徒と同様、勉強を頑張るつもりで入学しており、学校として統一感があります。
これは、すごく重要なことではないかと思います。
洛南が自動車科をやめ、1類をやめ、徐々に進学校であるという雰囲気作りをしてきたように、学校として1つの方向を向くということが大切です。
そういう意味では、洛南が今後もスポクラを続けるのかどうか、興味深いところです。
洛南にはスポーツクラスというものがあり、バスケットとか陸上の桐生君のようにスポーツで実績を上げ、学校の知名度を高める役割を果たしている生徒たちがいます。他のクラスとは全く時間割も違い、本当か嘘かは分かりませんが、「カーテンを閉めて昼寝の時間もあるんだ」などと言っていた生徒もいます。体格もまるで違うので、スポクラの生徒であるかどうかが一目で分かるそうです。
吹奏楽のメンバーもこのクラスに属しているはずで、大半は推薦で私立大学に進学すると聞きます。ですから、スポクラでない生徒が吹奏楽クラブに入ると、勉強とのバランスをとるのが難しく、大変な苦労をすることになります。
立命館も立命館大学に進学する生徒たちが3階までを使い、外に出る生徒が4階を使っているそうですが、勉強をするつもりが全くない生徒たちの雰囲気と4階の雰囲気はまるで違い、結局は勉強しない雰囲気に飲まれてしまいがちになるそうです。
同じ学校にまるで違うベクトルが共存するのは難しいのです。
東山や成章のように、勉強するグループとスポーツで実績を上げようとするグループに分かれているところも1つの方向を向いているとは言い難く、仮に両方成功したとしても、そういうのを文武両道とは言いません。
今回は、洛北の生徒の悩みを聞いたことをきっかけにいろいろと考えてみました。
いい学校って少ないですねぇ …