怪しい京大生たち
昔勤めていた塾で、地理のセンター試験対策をするために京大の法学部に受かった卒業生を使うことになりました。
そいつは、いつもボサボサの頭をしていて、高校生のときの制服は常に埃をかぶったような色をしていて、しかも恒常的に怪しい笑みをたたえているということで、ちゃんと講義をしてくれるのかどうかを心配していました。ついでに言えば、茨木高校の藻が生えた汚いプールで水泳中に小便をしたという噂もあり、まあ、ないよりマシぐらいの気持ちで採用したわけです。
そんなことで、1回目の講義は私が同席して監督することになったのですが、驚いたことに彼の説明は理路整然としていて、極めて分かりやすく、ちょっとした感動ものでした。
ところが話が進んで、フランスのある地方についての解説に及んだときに、耳慣れない単語が連発するようになったのです。
「やまひつじ」って何?
いや、知りませんが、この辺りには「やまひつじ」がいっぱいいると書いてあるんです。
えぇっ、それって山羊(やぎ)じゃないの?
京大生の知識って危ういですよね?!
ところで、うちの息子がサークルの仲間と卒業旅行に行く計画を立てていました。メールでやり取りをしながら行き先を決めたようで、聞いてみると「あずき島」だそうです。
どこや?
いや、よう知らんのやけど、瀬戸内海の島らしい。
ひょっとして、それって小豆島(しょうどしま)じゃないのか?!
法学部のみならず、理学部もダメみたいです。