2倍、3倍の進度と勉強時間

ニシコリ、ニシオカは日本のトップ2プレーヤーです。私の身近でもニシムラコーチ、ニシダ師匠は抜群に強いです。

してみると、みんなニシから始まっていますねぇ。

私もニシイナリぐらいに改名しよかな …

などと思いながら西田師匠に挑戦してきました。

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3-6 3-6 4-6

今日も完敗でした。

ちなみに西田さんの娘さんは医学部生。今日は試験明けで下宿から帰って来るんだと嬉しそうでした。

 

さて、昨日、稲荷塾の反転授業で授業の効果を劇的に上げることができたと書きました。

具体的には、2倍以上の進度で進めるようになったです。

高校の指導要領は数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲのそれぞれを1年ずつかけて学ぶことを前提として作られています。しかしそれだと受験のための演習をする時間がないので、進学校では数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲの3つを合わせて2年半で学び、半年間演習をするような進度にしています。平均すると6分の5年で1年分の勉強をすることになり、一般にはこれを速い進度と呼びます。

ですが、稲荷塾では数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲのそれぞれを半年ずつで学びます。すごく速い進度ということになります。しかし、日々の勉強時間は1年で学ぶ場合と同じです。しかも効果は1年かけて学ぶのと比べて落ちません。

 

ここで、「日々の勉強時間」について書いておきます。

稲荷塾で想定している日々の勉強時間は30分です。30分かける6は180分。大体1回の授業のために3時間ぐらいの予習が必要だと考えているということです。

まずこの勉強量は多いのでしょうか?

何と比較するかによって話は変わり、たとえば中学受験を考えている小学6年生と比べると、すごく少ないと思います。しかし、一般の中高一貫校の中学生と比べると、かなり多い方だということになります。

中高一貫校の中学生の多くは定期テスト前に詰め込む以外にはほとんど勉強しません。これに対して、一つの目標に向かって日々数学を30分勉強したとすれば、半年もしないうちにそういう勉強しないグループに圧倒的な差をつけることになります。

結局、長期的計画にしたがい日々30分勉強することは相当な力になるということです。

ところで、この日々30分を日々45分にしたらどうなるでしょうか?

1.5倍の勉強をするので1.5倍進みます。

これが特別クラスです。

高校受験をした高1生を対象に高1の1年間で数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲの高校課程をやってしまうクラスです。そうすれば2年間の演習期間を確保することができるということが主張点です。

堀川や北野では高3の夏前に高校課程を学び終え、半年間の演習期間を確保しています。しかし、この半年間の演習期間はあまりにも短いです。命懸けの受験勉強と言ってよいでしょう。

その中にいれば、周りのみんながやっていることだし、これが当然だと思って取り組むことになりますが、実際にははるかに素晴らしい方法が他にあるのです。

演習期間は半年ではなく2年間。これが無理のない方法です。

理系科目を習得するためには演習をしなければなりません。しかし演習には目的により2種類の演習があるのです。

一つは理解するための演習です。たとえば余弦定理を習ったとして、これを使って解くような問題で演習することにより、どのような場面でどのように使われるかを知ることになり、余弦定理を立体的に理解できるようになります。

もう一つは使いこなせるようになるための演習です。習ったことの多くは忘れていきます。「理解するための演習」をいくら充実させても忘れます。ですから「使いこなせるようになるための演習」が必要になるのです。これは全範囲を学び終えてから入試問題を用いて行います。入試問題では「この問題は余弦定理の範囲ですよ」などということは書いてありません。自分で使う道具を見定め、それを正確に取り出さないといけないのです。ちょうど倉庫に乱雑に放り込んだ道具を整理するのに似ています。放り込んだだけの道具はあるのかどうかさえ把握されていない場合もありますし、あると分かっていても探すのに時間がかかってしまって使い物にならないこともあります。

結局、この「使いこなせるようにするための演習」に1年ほどかかります。必要な知識と技術をいつでも使えるように分類し、整理し、ブラッシュアップするのに東大や京大に受かる子でさえ1年ほどかかるのが一般的だということです。

さらに東大・京大の問題では「必要な知識と技術がいつでも使えるようになっているか」ではないことが問われるので、それに対応できるようになるのにやはり1年ぐらいかかります。

ということで「演習期間は2年間」が無理のない方法です。

そしてこれを可能にするのが特別クラスです。