ZERO to ONE
何度も読み返したくなるような本は滅多にありません。大概は1回読んで終わりですし、途中で捨てることさえあります …
何でこんなことを書いているかと言えば、昨日「ZERO to ONE」を読み直したのです。これはいい本ですねぇ!
まず、書き出しがいいです。
「賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?」
たとえば「独占」をいいことだと思っている人はほとんどいません。独占禁止法なんてのがあるぐらいですし。
でも、成功している企業はみんな独占を目指しているというのです。そういう素振りを見せないで。
そして独占すると、イノベーションに投資することができるような余裕が生まれ、そうでなければ、価格競争のような泥沼の世界に引きずり込まれるというわけです。
だから、2番手に10倍の技術差をつけることができるようなニッチを探せ、と説いています。そしてそれを見つけたなら、徐々にその範囲を拡大すべしと。
まあ、この本はもっと大きなベンチャー企業を対象に書いていると思うのですが、その主張は稲荷塾の規模でも十分に参考にすることができます。
たとえば、稲荷塾は「東大・京大を目指す数学専門塾」などと言っていますが、入試情報の有無で勝負したなら、予備校に勝てるはずがありません。数学自体をどの程度理解しているのかとか、数学の問題を解く力を競っても意味がありません。私の師匠のD先生なんかは京大の理系・文系の問題を合わせて11問を1時間で模範解答を作ってしまいますし、そしてこういう先生は相当数いて、こんな人と数学の勝負をしても不毛です。合格実績を競うのもダメです。鉄緑なんかだと京大の医学部だけで10人、20人と受かっていますし。
そうじゃなくて、「稲荷塾でしかできないことを探せ!」というわけです。
いや~ぁ、
初めてこの本を読んだときの感動がよみがえってきました。
頑張りま~す!