効果的な演習

世の中一般では「理科は勉強時間に比例して成績が伸びるのに対して、数学の成績は伸びにくく、数学はストレスの多い科目だ」と言われており、私もそうだと思っていました。

ところが、それは数学の演習の仕方が下手なだけだとあるとき気付きました。

つまり上手く演習すれば、数学の成績もどんどん伸びることが分かったのです。

 

まず知らなければならないのは、「分かる」ということにいろんな段階があり、解答を見て「なるほど」と思った段階はそんなに高い段階ではないことが多いということです。

これは分かりやすい講義を聴いたときでも同じです。いくら「分かった」と思っても次に似たような問題に出くわしたときに「できる」という保証がないのです。もっと極端な場合は、その「分かった」問題を「分かった」直後ですら、解答を見ずに再現することができないことがあります。

これを知るだけでも、解答の読み方が慎重になります。

それからもう一つ。やり方が分かったことを理解したことだと勘違いしてはいけないということです。やり方を知って点数を取ろうとするのは定期テストぐらいでは通用しても、結局すぐに忘れてしまいますし、そういう勉強は不毛です。

 

ですから、解答を見て「分かった」と思った問題は、必ず、解答を見ないで再現するようにしましょう。その場でできるのであればそうし、たとえばそれが授業中であったりしてその場でできないようならば、家に帰ってからやります。

そうしてからその問題をストックしておきます。そしていつかもう一度解き直すのです。軽い問題の場合は日曜日にするとか、3週間後にするといったようなペースを作るのもいいと思います。入試問題レベルのときは、夏休みのようなまとまった時間が取れるときに計画的にこなすのがいいと思います。さらに最重要問題についてはセンターから二次までの1ヵ月強の間にもう一度取り組むようにします。

このように1問を大切にし、そこから学び取るべきことをしっかり吸収するようにできれば、数学の成績はどんどんと伸びます。

 

このような基本姿勢を身に着け、適切な問題で演習すれば効果は上がるということです。

 

演習といえば、新高2生、新高3生がこれから取り組むことになりますが、稲荷塾でも演習1、演習2、演習数Ⅲの3つのクラスを準備しています。

ちょうど2月24日(日)にも説明会を開きますので、関心をお持ちの方は是非お越しください。