遠くからの通塾について
稲荷塾の場合、現実的ではないと思うほどに遠くから通ってきている塾生がいます。
これをどのように考えるかは悩ましいところです。
実際上、他にも塾はいっぱいあるわけで、もっと近くの塾に行った方が効率的だということもあるでしょう。
しかし、そういう損得を越えて「気に入った」と言われれば、こちらとしても嬉しいし、断ることが出来ない場合もあります。
さすがに名古屋から通うつもりだとか、東京から宿を取って行くので短期だけでも見てほしいと言われたときは無理だと思いましたが、2時間以上かけて通って来たという例はいくつかあります。
そして、そういうことがあれば、それは気合が入りますねぇ!
こんなに時間をかけてやって来たのに外れだった、などと思わせてはいけないと感じるからです …。
我が家も西村コーチを追いかけてヴァルブランシュまで通っていました。もっと近くに名の通ったテニスクラブが4つもあったにも拘わらずです …。
実に、娘が小学校に入るころから息子が高校を卒業するころまで、約14年間、週6日家内は送り続け、子どもたちの練習中はクラブで本を読んだり、編み物をして待ちました。
ある意味、狂気の沙汰です。
強くなるための方法は他にもいっぱいあったことでしょう …。
それで何を得たのか …?
それは言葉では表すことができません。
もちろんコーチから学んだこともそうですし、そうして築いた親子の絆が宝物です。
そんな偏った生活をしていて勉強はどうするのか?
などとは、一度も思ったことがありません。
でも、人がそのようにするという話を聞いたら、やっぱり、「それはバランスを崩していますよ」とアドバイスすることでしょう。
矛盾しているようですが、正直な気持ちです。
まあ、人生は損得だけでは測れないということでしょうねぇ!