「自分の守備範囲の明確化」

松谷です。

今日は、受験生から英語の相談を受けました。すごく有望な生徒さんですが、英語が伸び悩んでいる気がするとのことでした。

 

僕が高校生のこの時期あたりに感じていたことと似たようなことを感じていたので、自分なりに思うことを伝えました。

 

いくつか伝えたなかの一つは、

 

自分の守備範囲を明確化する。

 

ということです。

どういうことかと言いますと、

入試には、かなり難しい問題も出るんですね。特に京大の英語なんかでいったら、全問記述で採点不透明ということで、

 

どんな英語の先生が受けてもほぼ100パーセント満点とれないんですね。(実際に模試受けてみてもらえばわかります。嫌がって受けないでしょうけど。)

 

ということは、とれない問題も出ているということなんですね。

 

そんなときに、自分がどこまでできるかわかっていなかったら、その問題を難しいとも気づかず手を出し続けてしまい、時間配分に失敗したり、他にも悪影響が出たりということがあるんです。そして、別に気にしなくてもいいくらいなのに、できなかったことにくよくよしたり、原因を究明しようと躍起になって労力をかけすぎた結果、多少英語は上がったとしても、受験のトータルとして失敗してしまうということが起こります。

なので、まずは、今できることをしっかり明確化する作業が大事だと思うのです。それがわかったならば、実力をさらに上げるべきなのか、今の手持ちのコマの中で最大限立ち回る方法を見つけるべきなのかというのが決まってくるんですね。

 

で、今の自分を明確化するにはどうすればよいでしょうか?

 

それは、やはり、復習なんですね。

 

英語を読むときの頭の中の流れを、今までとりくんだ文を高速化して読むなかで、血肉化したり、これまでに覚えたつもりの文法参考書などを、間違ったところと合ったけれど少しでも怪しいところ(自分で説明できないところ)をきっちり覚えなおす、場合によっては誤答選択肢の理由まで説明できるようにする。そして、それらを通して、1日1回は英語に触れるといったようなことが重要だと思います。

 

数学も同じだと思います。

 

基本的に満点はとれないようになってるんですね。少なくとも簡単には。

 

たとえ、とれたとしても、最初から満点狙いというのは大きなリスクをはらみます。今年ほど簡単な東大入試であったとしてもです。

結果的に満点がとれたとしても、それは処理できるところを確実に素早く処理していった結果、あっ実は難しい問題1問しかないわ、計算面倒くさそうだな、でも一応ざっくり見直しして、40分余ってるし、一応似たような問題をなんとかやったことあるから、いけるんではないか、行ってみよう。あっ行けた。もしかして、満点じゃね?もっかい見直ししよ。うわっなんか合ってそう。もしかして?てな感じなわけですよ。

 

ということで、基本的には、捨てる問題、少なくとも完答するのは捨てる問題というのが、でてきます。

 

でも、どれが捨てる問題かっていうのはぱっと見ただけではわからないんですよ。

 

だから問題の奥深くに入っていかなければならないんですね。でも、ある程度しっかり経験と知識があってそれが整理されている人なら10分から15分考えたらまあ解ききれるかどうか分かります。

 

それは自分の守備範囲を知っているということなんですね。

 

そうすれば、捨てるべき問題を捨てるべき問題と見極められるわけですね。

 

ただし、自分の守備範囲を知らない人はそれができません。

本当はそれは泥沼なのに気にせず突き進んで抜け出せないくらいはまりまくったり、もしくは、10メートルくらいジャンプしなければ届かない割れ目を前にして、一生懸命1メートルくらいのハシゴをどこにかけようかなと考え続けて徒労に終わったりしてしまうのです。

 

まぁ、なんか抽象的になってしまいましたが、

要は受験生なら、悩んでいる状況なら、まずは復習して、今まで学んだ知識をちゃんと整理して使える状態にしましょう。新たに積み重ねるのとしたらその後の話かなと思います。

もちろん、新たに積み重ねるのは悪くないけれど、残り時間があるならば、やる順番があると考えています。

 

稲荷塾のみんながうまくいくといいなと思います。

最後まで格好悪くてもいいので足掻いて全力を尽くして欲しいです。