京大理学部

京大理学部の入試における点数表を息子が持っていたので、覗いてみるととても面白かったです。これは彼の友達のうちの一人が、調査したいからということで、みんなから情報を集めて作ったもののようです。

そのこと自体がすごいですねぇ。

さて、理学部の定員は306人で、そのうち調査に協力した84人の点数が表になっていました。

まず、各科目の点数と合計点との相関係数が目に留まりました。相関係数を wikipedia で調べておくと次の通りです。

相関係数は、2つの確率変数の間にある線形な関係の強弱を測る指標である。相関係数は無次元量で、−1以上1以下の実数に値をとる。相関係数が正のとき確率変数には正の相関が、負のとき確率変数には負の相関があるという。また相関係数が0のとき確率変数は無相関であるという。

それで結果は次のようになっていました。(分かりやすくするために配点を右に付けました)

理科 0.707 300

数学 0.637 300

センター試験 0.452 225

英語 0.274 225

国語 0.193 150

センター試験は国、社、数、理、英の合計で、社会が25点、他は50点の配点があります。

つまり合計点なので、全体の合計点と相関しているのは当たり前です。

ですから、センター試験と英語の配点が同じで、センター試験の方が相関係数が高いからと言って、センター試験の方が重要であるなどという意味ではありません。相関しているというだけです。

それから、国語が良くても悪くても、そのことが合計が高いか低いかに関係しないというのは納得します。そもそも、国語では差がつかないということで、みんな似たり寄ったりの点数を取っていて、その中で、国語の点数と合計点との相関関係が弱いということです。

対して、理科と数学の点数が合否に直結しやすいというのは予想通りです。配点的にも高いですから。

次に英語の点数が良かった子と悪かった子を取り出してみましょう。

()内は満点です。これを1.5倍したものが配点になります。

英語(150)数学(200)理科(200)国語(100)

100    125    158     44

104    127    140     50

100    142    124     49

111      68     125     69

104     55     146     46

109    68      133     40

49    173     95     52

48    151     115     50

47    151     126     31

48    119     126       46

48    162       106       34

英語が100点以上の6人と50点未満の5人の点数です。

英語が100点以上というのは相当の強者です。逆に50点未満は相当にやばいです。

英語が100点以上の6人中上位3人は、数学も理科もできる、いわゆる優等生タイプです。

ところが英語ができる6人中下位3人は、数学が病的に悪いです。3割5分を切っているなんて、普通、京大を受けることができない点数です。ところが、その弱点を理科で補って受かっているんですねぇ!

今度は英語が悪い子を見てみると、数学か理科が特に優秀である場合が多いです。5人中4人がそうで、残る1人は数学と理科の両方でそこそこの点数を取っています。

結論として、

英語が良ければ理科を強くすれば受かる(数学が弱くても)

英語が悪ければ、数学と理科を強化すべし

といった感じでしょうか。

まあ、本当におもしろい資料でした。

うちの息子も相当に偏ったタイプだと思っていましたが、上には上がいるというか、変人レベルの子がいっぱいいることが判明しました。

ちなみに、今日の息子は友達と課題をするんだと言ってスタバに籠っているようです。京大生は遊んでばかりだという話をよく聞きますが、何と言っても、勉強する気で入っている子が圧倒的に多いのも事実だと思います。

頑張ってほしいです。