中学校のランク分け
先日、中学受験のためのある塾のコース分けについての話を聞きました。
そこでは志望校別に「ΟΟ特訓」といったような名前が付けられており、その志望校の定められたランクにより、扱う問題の難易度も変わって来るそうです。
これはある意味当然です。
志望校のレベルに合った問題を解かないと、そのレベルの問題を解けるようにはならないからです。
しかし、違和感を覚えたのは、私が持っていたある2つの学校のイメージとそのランク分けが一致していなかったのです。
つまり、私がほぼ同じレベルと考えていた2つの学校について、一方が上で他方が下とランク分けされており、勉強する問題のレベルにもはっきりとした差があるということでした。
と、ここまで書けば、どの2校を話題にしているかが分かってしまいますよね?
いずれにしても、さまざまなことを考えさせられました。
まずは何と言っても、私が持っていたイメージが間違っているのかどうかです。
初めは、そんなはずはないと感じたのですが、どうやら私の感覚は古く、中学受験業界で既定事実と判定された評価がより現実に近いということが分かってきました。
そうすると次には、どうしてそうなったのだろうかとか、その下がった学校について再浮上の道はないのだろうか、といったことを考えました。
何故こんなことにこだわっているのかと言えば、端的に言ってその学校が「いい学校」だからです。
「いい学校」
それってどんな学校でしょうか?
まず、生徒がいきいきしていること。
この学校は「楽しい」ということで有名です。
先輩、後輩も何々君と呼び合っており、不思議な空間を作っています。
このごろはアスペルガーなどという言葉もあるぐらいで、人間関係が苦手な子が疎外されがちですが、この学校ではそういう子ですら、ストレスなく学校生活を送っています。
それでいながら、勉強に、そしてクラブ活動に頑張る子が多く、目覚ましい実績を上げて来ました。
正直言って奇跡的です。
ですが、
この学校は京都では今や2番手と評価されています。
子どもはみんな1番が好きです。中学受験をするのであれば当然1番の学校に行きたいのです。
そうすると、このようにランク分けされてしまうと、一般的な傾向としては1番手には届かないと思う層が2番手を考えるようになるのです。
その結果、2つの学校にはっきりとした差が生じるようになったのです。
そうなる過程で学校側が努力を怠ったということはあるでしょう。
しかし同時にランク分けそのものが、その結果を作ったようにも見えなくはないですか?
それはそうとして、この2番手校のレベルを上げることは難しいのでしょうか?
それは簡単なことです。
中2から高校数学に入るようにすればいいのです。
そしてそれを実現させるためにちょっと知恵を絞れば、すべてが変わります。
ちなみに1番手の学校はすごく動きが速いです。失敗を恐れず行動します。
この学校がかつて2番手だと呼ばれていたときからそれは変わりません。
これが必要だろうと思います。
ただ、そのためには内部の組織を変えないといけないでしょうねぇ。同じ目標意識を持った一枚岩の組織を作らないとねぇ …。
まあ、どの学校も変わる可能性はあると思います。
新機軸を打ち出せば、それに呼応する生徒が集まり始め、5年から10年ぐらいの単位で学校の評価が変わって行きます。上がる学校もあれば、下がる学校もあるということです。
ん?
学校の話をしていましたが、塾運営と関連する内容になってきました。
稲荷塾も盛り上がって行きたいですねぇ!