良い記述、悪い記述
松谷です。
だいぶ前に
という記事をかきました。新センター試験である、大学入学希望者学力評価テスト(仮称)には、記述式問題が、数学と国語において導入されるという話でした。
実はどこが採点するかが、まだ決まっていなかったり、どんな問題かもいまいち決まっていなかったりという状態ではあります。
それは、おいておいたとして、良い記述、悪い記述に関して書くといいながら書いてなかったので、少しだけ書こうと思います。
良い記述とは、
「解答者が、正解に至る道筋を、採点者に特に解釈の負担を強いることなく説明できているもの」
だと僕は思います。
そして、逆に、悪い記述の代表例としてあげられるのは、
問題「y=x^2-2x+4(2<x<3)におけるyのとりうる値の範囲を求めよ。」
答案「(おー簡単だー。xに2,3代入だけだわー。)4<y<7」
といったものです。
まず、記述式の答案として、答えだけという答案は、たとえ合っていたとしても、多くても1割くらいしか点数をもらえないのが普通です。
そして、ここで、もっと大事なのは、彼が、「下に凸の二次関数の軸がx=1であり定義域2<x<3が軸の右側にくることをわかったうえで、解答を書いているのか」、
それとも、「ただ単純に、定義域の端の値を代入しただけなのか」が区別がつかないということです。
もちろん後者の考え方だとすると、0<x<3という問題文だったら、もう答えが間違ってしまいます。
仮に前者の考えだとしても、彼がそう考えたと読み取るのは、他の部分の答案などから、かなり好意的な解釈をしてあげなければ無理なわけです。
そして、入試や模試などの採点現場で、全く見知らぬ答案に対して好意的な解釈がなされるということは、まずあり得ないと思ってください。
これくらいは書いて欲しいなと思います。
先日僕もクラス分けテストなどで一気に100人分くらいは採点いたしました。
そのなかでも、数1aクラス分けテストの答案の記述は、悲惨でした!
ほんとうに厳しくつけたら、平均点が20点は下がると思います。
もちろん、いままでは、記述を教えてきたわけではありませんので、甘く見ました。
しかし、高校数学からは、難関大を見据えるものにとっては記述がすべてです。それのみで判断するわけです。
予習授業復習を通して、解答を読んで理解する、自分の答案と見比べて修正する、書けてなかったなら解答を見ないで再現してみる、これらでひとつずつ改善をしていって欲しいなと思います。
地味な作業ですが、やれば少しずつ確実にうまくなります。
そして、格好よく答案かけたなって時は、結構嬉しいものですよ❗️見てこの答案‼️みたいな感じになるものです❗️
今後の皆さんに期待しています。
(採点の負担も小さくなりますし。。。)