鳩ノ巣原理破れたり?!
我が家の箸立てには箸がさかさま向けにさしてあります。
箸の種類は4つ。
さて、1つのペアを確実に得るには何本箸を取ればいいでしょうか?
まあ、鳩ノ巣原理ですねぇ。
私は5本取って1ペアを得るようにしていますが、たまには運試しに2本だけ取って、当たったとか、外れたなどと言って喜んでいます。
ところが、今朝5本の箸を取ってみれば、何と全部種類が違うじゃないですか!
目を疑いましたが、どうも今日から箸の種類が1つ増えたらしいのです。
さて、昨日の続きです。
中高一貫校は中3から高校数学に入るので、結果として高校課程を終えるのも早く、多くの演習を積むことができ、理科にかける時間も十分に取れる、しかたがって大学受験に有利である、ということでした。
しかし、反転授業という方法がありました。
これは非常に効率がいい授業方法で、従来の2倍の進度を実現することができるので、高校に入ってから高校数学を始めたとしても、高2の8月いっぱいで高校課程を終えることができ、遅く高校数学を始めたことがハンディになりません。
まず、どのように効率がいいのかを説明しておきます。
通常の授業では教室で新しい単元の説明をします。教師が板書し、それを生徒がノートに写し、それから説明が始まるわけですが、この「教師が板書し、それを生徒がノートに写し」の時間がとんでもなく長いのです。
私は若いころ、誰かが一番初めに写し終わったら、説明を開始することにしていました。そうすると、のんびりしている子にとっては、まだ写し終わっていないのにいきなり説明が始まるので、面食らってしまって、しだいに慌ててノートをとるようになったのです。
それはそれで刺激的な授業だったのかも知れませんが、ついて来れない子がいっぱい出てしまうということもあり、だんだん我慢して待つというスタイルになったのです。まあ、年と共に丸くなったということです。
しかし、遅い子はとことん遅いのです。普通は私が書き始めると同時にノートに写し始めます。そして速い子は、私が書き終わると同時に書き終わるのです。ところが遅い子は、私が書き終わってからようやく写し始めるのです。もちろんそういうのんびりした子を見つければ、「またお前か!」と叱りつけながら、素早く行動できるように誘導しようと努力しますが、そう簡単に改善されるものではありません。
それに対して反転授業の場合、新しい単元の学習を家でやって来ます。「稲荷の独習数学」は私が授業で話していることを整理して作られた本です。これを読めば、授業を聴いている感覚で予習ができてしまうのです。
そして、大体のことが分かった状態で教室にやって来るので、まず彼らの疑問点を解決し、ポイント講義をし、小テストをし、演習をします。
結果として2倍の進度で進むことができます。
やってみた感想としては、むちゃくちゃいいです。
ただ、これが成立するかどうかは生徒の自覚によります。彼らの負担は、家庭での日々30分の予習で、これが甘かったり、日々コツコツやる代わりに前日なんかにちょこちょこっと予習してお茶を濁すようになると効果が落ちます。
稲荷塾の場合、中2から高校数学に入るようにしてきましたが、これは数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲに1年ずつかけたとして高1の終了時点で高校課程が終わり、2年間の演習期間を確保するという考え方です。
すごくいいやり方ですが、欠点もあります。生徒の自覚が追い付かない場合があるのです。やっぱり中2は中3より幼く、中3は高1より幼いです。それに、大学受験との距離感が学年が下になればなるほど遠くなります。結果として中2で数ⅠAをこなせる子の割合は中3でこなせる子の割合より低くなります。
ですから中2で数ⅠAに入って半年でそれが終わったとき、もし十分でなければ、もう一度数ⅠAをやればいいと考えています。
そのように2回ずつやったとしても高1終了と同時に高校課程が終わるようにできるのです。
もちろん、半年ずつでこなしていける子はすごいことになります。
話を戻して、高校受験をして高校生になってから数ⅠAを始める子についてですが、この場合は確実に半年ずつで数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲを仕上げていく必要があります。
まあ、トップ校の生徒なら基本的にできるだろうと思います。