新センター試験での英語4技能試験の有力候補は?

松谷です。

新センター試験の目玉としては、英語の四技能化が、もっとも全面に押し出されています。

そして、四技能採点を大学入試センターでするのは困難と考えられています。

つまり、彼らは、民間企業に委託することを考えているわけです。

そうなると、

英検、toefl、gtec、ielts、teap、toeic

などの既存の民間英語試験が候補となるわけです。

 

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簡単に試験の特徴を僕の知ってる範囲で僕の目線から述べてみます。詳細知りたい方はサイトを見てください。

 

  1. 英検・・・長い歴史があり、高校受験などでは、内申点のプラスアルファ材料になるなど、極めて日本に入り込んでいるテスト。そのためか学校英語の延長の色が濃い。三級以降は、二次試験として面接があって、そこで、スピーキングも採点される。面接官は、日本人の方も多くなっていて、多少日本語発音っぽい面接官もいるが、リスニングの試験ではなくスピーキングの試験でり、また、あまり二次試験は落とさないこともあってそんなに問題になっていない。申し込んだ級に合格するかどうか判定するという制度。5級から1級まであり、日本人英語学習者の密集地帯の対応として、準2級と準1級も設けてある。個人的には、一級くらいでないとしゃべれないのかな思っていたが、そうでない人もいるようである。インターナショナルスクールに通っている子たちは小さいうちに、二級などはさらっととるが、そこから、語彙などの問題でやや苦労するようである。中途半端帰国子女などでは苦労するという一級の語彙問題は鬼畜と言われているが、高級雑誌ではちょこちょこ見かける表現。最近下の級でもライティングを課すようになった。
  2. toeflはアメリカへの留学などで必要な試験。院試などで課される場合も多い。昔は、ライティングまでの三技能の試験だったが、テスト対策をして高得点をとっただけのアジア人がアメリカでコミュニケーション不全を頻繁に起こしていることから、見直され、スピーキングも含めた四技能の試験になった。また、コンピュータに向かってスピーキングをして、音声データをアメリカに送って採点するという仕組みが当時新しかった。今は、インターネットベースの試験ということで、ibtという120点満点の試験が基本。四技能の各技能に30点が割り振られいる。アメリカのアイビーリーグといわれている大学には、100点が必要、それ以下の大学は、80とか60とかの基準が設けられています。試験の中身は、まさに向こうで、学校生活をするのに必要な英語という感じです。語彙の幅はかなり広く、生物系など理系の結構難しめの語彙も問われます。リスニングしたものについてスピーキングしたり、リーディングしたものについてスピーキングしたり、リーディングしたものにライティングしたりといったように相互に関連するタスクがあるのも特徴です。日本人は極めてスピーキングセクションの点が低いです。
  3. gtecは英検の圧倒的な市場を奪おうとベネッセコーポレーションがものすごく力を入れいる試験で、ベルリッツと共同開発しているのが特徴です。ただ、後発でもあることから、いろいろな試験からもつながりやすくなってます。英検でもtoeicでもtoeflでもなんとなくそれらと似ているなという部分を感じるはずです。gtec for studentsというgtecの学生版の試験は既に学校現場にかなり入り込んでいるためそこからの接続が容易という特徴もあります。四技能の本格型テストで、各技能300点満点の1200点満点のテストです。項目反応理論というものを採用していて、間違え方によって問題が変わるようになっていることで、幅広い層に対応できます。それゆえに高校生レベルから同じ尺度で点数を測れることと、toefl ibtより一点の目が細かいという特徴があるので、自分の伸びが見やすいということは言えると思います。確か、gtec for studentsの点もそのまま同じ点?に換算できた気がします。スピーキングもtoeflのようなコンピュータに向かってしゃべる方式を採用していて、大量採点が可能です。ただ、いかんせん本家gtecはマイナーなので、ここから逆転できるのかはわかりません。
  4. ieltsは欧州、特にイギリスに留学するときに、重宝される英語力の試験です。日本人にとっては、マイナーですが、その筋の人にはかなり有名で、受験者のレベルが高いです。得点は、各技能9点満点で、0.5点刻みで点数がでます。そして、単純な足し算とか平均ではなく、四技能全体として、8.5点ですみたいな、overallの点数が設けられています。僕も直接うけたわけではないですが、リスニングとリーディングはtoeflよりほんのすこし簡単といっている人が多い一方で、スピーキングとライティングの難しさは最強最恐です。そのせいもあって日本人でoverall8.5以上取れる人はほぼ0パーセントです。toeflのライティング満点ギリギリ程度でieltsのライティング満点とれることは決してありません。スピーキングは面接で採点されるようですが、ノンネイティブは、目の肥えた試験管にぼこぼこにされる?のでしょう。
  5. teapは上智大学が、英検と共同で開発した試験だったかと思います。近頃大学入試の英語試験の代替テストとして幅をきかせています。ちらっと見たところ、toeicとtoeflのあいのこみたいなテストに見えたので、まずまずなのではないでしょうか。歴史は浅いので様子見ですね。
  6. 一応、番外編として、toeicがあります。toeicも四技能試験だということを、主張するため、これまでのtoeicの試験は、toeicのL&Rと名前を変えました。これで、toeicのS&W試験と対等だということを主張しているわけです。はっきりいって受験者数はまだ、100倍くらいの差がありますが。。もともと、日本人が、etsというテスト機関にお願いして作ったテストだけあって、ちょうど日本人の平均的なレベルの生徒ががんばったときに、目に見えてスコアがあがる設計になっているので、モチベーションを高めやすいです。しかし、明らかに語彙や表現がビジネスに偏っていますので、高校生全員に課す試験としては、ややクエスチョンマークです。ただ、このテストのおかげで、日本人のリスニング能力は高まったと思うので、ある程度の役割を果たしていると思います。

 

さらっと述べるつもりが、少し長かったですね。。

個人的には次の四技能試験には、toeflになって欲しいのですが、toeflというのは、すべての人に対して一種類のレベルの試験なのです。そうすると、どうみても全高校生の英語力を測るのに適していないのです。。

toeflを受けてまともに試験として成り立たせられる高校生は、上位5パーセントくらいかなと。今のセンター試験で180くらいはないとお話しにならない感じですので。

一応、toeflジュニアみたいなのがあったかとは思いますが、留学などグローバルで戦えるための英語試験とは言えないと思いますし。

しかも、アメリカの企業?に日本の重要の舵とりを任せてしまうような感じになるので、なんか違和感はあるかもしれません。(極端なことを言えば、スピーキングの採点を厳しくして、留学しにくくするとか。ありえないとは思いますが。)

うーん、となると無難に英検かと思いました。しかし、英検は面接形式のスピーキングテストが短期間で大量人数を裁けないんですよね。もちろんこの3年でシフトチェンジすることはできるかもですが、やはり最初うまくいかなそうな気がします。級制度は、いいのか悪いのかは微妙なところです。ただ、英検は、最近cferという欧州言語における共通の言語の習熟度の判定法を詳細の得点の中に取り入れたようなので、今後の展開を睨んでいる気はします。

 

他はどうでしょうか。

ieltsは難しすぎるし、teapは歴史が浅すぎるし、toeicはビジネスに寄りすぎです。

ん??ということは、英検がスピーキングの採点問題をクリアできないとするとGTECが入るのか???

そうなれば、日本の英語教育を牛耳るのに近くなってしまいますね。

 

ベネッセの株価も上がりそうです笑

 

ということで、まぁまだはっきりしたことはわかっていないのですが、極めて日本の英語教育において、重要な局面であり、重要な選択になるかと思います。

 

まぁ、今僕らができること、もしくは、塾生にやっておいて欲しいことは、どんな試験が来ようとも大丈夫なように、四技能をしっかり高めておくということだけですけれども。

 

 

まぁ、ほんとは、瞬間翻訳機が10年以内に出来るという噂はありますが。。。ははは!!