効果のある演習の仕方
受験生たちの直前演習の採点に追われています。
単に点数を出すための採点ではなく、解答の書き方や細かい議論のミスなども指摘するようにしているので時間がかかります。
その中で気付くことですが、甘い解答を書く生徒はなかなか改善しないということです。
厳しいようですが事実です。
それは、解答にはこれまでどのように取り組んで来たのかが現れるので、まずい点をちょっと指摘したぐらいでは直らないのです。
演習1にしても演習2にしても、1年かけて学んでくる中で、できなかった問題をどのように扱うかが極めて重要です。解答を見て「納得したから、はい次」のようにやっているようでは成長が遅いです。
解答を見て納得したら、それを閉じて自力で再現してみるべきです。そうすれば、解答を読んでいたときには気付かなかったいろんなことに気付くようになります。なぜこの断りを入れているのだろう、どうしてこの場合分けが必要なのだろうか、といった疑問がいっぱい生じて来るはずだということです。それらを解決して初めてその1問について学んだということになります。
こういう地道な取り組みをしてきた生徒の解答には隙がありません。
ところが、中には小さなミスを連発する生徒もいるのです。
もちろんそれらが改善されて、劇的な進歩を遂げることを願っています。しかし、それはそんなに簡単なことではないということです。
近年、京大の問題はかなり簡単になっていますが、それでも、そういうザル人間は点を落としまくるので、結局、手ごろな分布になり、最低ラインは6割弱になると予想されます。
そのぐらいのレベルには圧勝であってほしいですが、付け焼刃ではそうはなりません。
1年、2年かけて取り組むつもりで頑張ってほしいです。