校正終了!

遂に「突破力を鍛える 最難関の数学」の校正が終了し、今日発送しました。

もともと黒赤2色刷りだったのが、前半は黒赤2色で後半は黒青2色に変更になったのに、青く塗られた図の部分を「図の赤色部分」などと表記されている誤りがありました。こういうのってなかなか気付かないですよね。

そういう意味で、多分、修正しきれていない部分があると思います。

「稲荷の独習数学」のときも、出版後にそういう細かいミスがたくさん見つかり、増刷のたびに直してきました。

それは仕方がないですよね …

テキストもそうですが、こういうものは実際に使う中でしか完成しないので。

3月中旬に出版の予定で動いています。

 

この本の内容は、稲荷塾を始めたときに最も伝えたかったものです。

私が初めて京大を受験する子たちのクラスを担当したのが1989年のことでした。それは高1生のクラスでしたが、私は自分の実力のなさに大いに危機感を感じ、数研の1989年の入試科目本という問題集の解答を作るという作業をしてみることにしました。

ところが、その中に出てくる京大の文系の整数問題が非常に難しく、こんなのを人が理解できるように説明するのはとても無理だと感じました。というより、自分自身が解けませんでした。(それは実際に難しい問題だったので)

もちろん、解答を理解することはできます。ですが、それを自分で気付けるとは到底思えなかったのです。

どうしたら自分で発想できるようになるのだろうか?

これがその後のテーマになりました。

そして、1994年に予備校の講師になるまでの4年間は、おそらく、どんな受験生よりたくさん勉強したと思います。そうしてようやく京大の問題が普通に解けるようになったのです。

京大の問題を難しいと感じている段階から普通に解けるようになるまでのこの過程は、京大や東大の合格者が通過する道で、この道筋を伝えることが稲荷塾の原点で、「突破力を鍛える 最難関の数学」の内容でもあります。

かっこいい冴えた模範解答ではなく、ださくても自力でたどり着ける合格答案を目指す方法を示しました。

すごくいい本に仕上がったと自負しています。