数Ⅲの前提条件を埋めよ

数Ⅲとは基本的に「一般関数の微分積分」です。数ⅡBの中に2次関数、3次関数の微分積分があり、その他の関数、たとえば三角関数や指数・対数関数、それに有理関数などですが、こういった関数の微分積分が数Ⅲだということです。

これに加えて複素数平面や合成関数なども数Ⅲに含まれますが、それはごく一部で、大部分が微分積分だということです。

そして、その基本的な概念は数ⅡBでやっています。数ⅡBでは、三角関数、指数・対数関、ベクトル、数列、微分積分、といった具合に数新しい概念がぼんぼんと出てきました。

もちろん、数Ⅲでは覚えるべきことは多いのですが、新しい概念が次々に出てくるというわけではないので、飲み込みに苦労するということはそんなにないはずです。

ところが、昨日数Ⅲの授業をしてみて、実際にはこの飲み込みに苦労している諸君が多いのです。

なぜでしょうか?

結局、数ⅡBまでで出てくる内容がぐらついているからです。

当然知っているはずのこと、使えて当たり前の技術、こういう前提条件が揺らいでいる、あるいはそれがない、という場合、今、話題にしようとしている数Ⅲの技術が入って行かないのです。

では、どうすればよいのでしょうか?

数Ⅲをやる中で数ⅡBまでが復習できるという生徒もいます。でも、それはある程度、数ⅡBまでがしっかりしている諸君です。

数Ⅲの前提条件でいちいちつまずくような諸君は数ⅡBまでを短期間で復習するに限ります。

稲荷塾塾生ならば数ⅡBのテキストをざっとやってしまうということです。

高3になってから入塾して来る生徒にも同じことをしてもらっています。大体その期間は1カ月です。

数ⅡBを初めて学ぶときは、これに半年かけます。その結果、十分でなかった場合はもう半年かけて、結局1年かけて数ⅡBを学びます。

ですが、高3になっていて、かつ、技術が不足しているならば、そんな悠長なことは言っておれず、結果として、みんな1カ月以内にそれをやってしまいます。

まあ、気合を入れればできるということです。

じゃあ、高2以下の生徒が数Ⅲを学んでいて、技術不足を感じるならばどれぐらいの時間で数ⅡBまでを復習できるでしょうか?

まあ、気合によります。高3生だったらみんな1カ月でするので、高2以下だった場合は2, 3カ月でしょうか。

頑張ってほしいです。