東大・京大合格までの道のり

高校課程、すなわち数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲを一通り学び終えた段階で、阪大ぐらいまでの問題がすらすら解ける生徒はほとんどいません。

高校課程を学んだ後、演習を通して入試問題を解くための知識と技術を学ぶ必要があり、高校課程を学んだだけではその辺の常識はなかなか身につきません。

稲荷塾ではこれを演習1のクラスで学びます。基本的に高2生のためのクラスです。

高2生ですから、受験生のような張りつめた雰囲気はありません。日々の勉強も無理をして頑張っているなどということはありません。

そういう状況で「入試問題を解くための知識と技術」が身につくのに平均的に1年かかります。

すなわち、高校課程を学び終えたところでは難しいと感じていた阪大の問題がすらすらと解けるようになるのに1年ぐらいかかるということです。

 

これができれば、いよいよ東大・京大の問題を解けるようになるためのトレーニングが始まります。

演習の第二段階です。

東大・京大の問題は他の大学の問題とははっきりと違います。

たとえば、標準問題の典型は神戸大学の問題ですが、ここでほぼ満点が取れるようになった生徒が東大・京大の問題を解いたとしましょう。

どのぐらい解けるでしょうか?

大体2割か3割です。

標準問題と東大・京大の問題では問われていることが違うのです。

標準問題では「入試問題を解くための知識と技術」を知っていますかとか、使えますかと問いかけてきます。

東大・京大の問題では、「入試問題を解くための知識と技術」を持っていることを前提として、それが使えるところまで問題文を読み解くことができるかどうかが問われるのです。

多くの受験生はこれを難しいと感じます。

比較的短期間で身につける生徒もいる一方、最後まで苦戦し続ける生徒もいて、東大・京大に受かっている平均的な生徒の場合、これを身につけるのに約1年ぐらいかかっているのが実情です。

 

とすると、高校課程はいつ修了すべきでしょうか?

理想的には高1終了時点です。

演習の第一段階に1年、さらに演習の第二段階に1年、計2年の演習期間が必要だからです。

 

中高一貫校の生徒はある程度早い段階で準備を始めれば、余裕でこの目標を達成することができます。

では、高校受験をした生徒はどうでしょうか?

通常、それはそんなに簡単ではありません。

簡単ではないので、高校課程を学ぶのに2年から2年半かかってしまい、結果として、平均的な東大生・京大生が2年間の演習で身につける技術を、北野の生徒は1年で身につけようとし、堀川の生徒は半年で身につけようとしているのです。

まさに命懸けの受験勉強です。

高3になれば、周りのみんなもそのように取り組んでいるので、その中にいれば、当然のこととして頑張ることになります。

しかし、実際には非常に不利です。

もちろん、受かれば、それも楽しかったということになりますが、数学が後手に回るということは理科にも時間をかけられないということになり、実力を十分に発揮するのが非常に難しいのです。

 

何かいい方法はないものでしょうか?

to be continued.