文章題ができない小学生
松谷です。
文章題ができない小学生っています。
文章題ができない場合は大きく分けて、文章の意味は分かるけど数式化できないという状態と、文章が何言っているかわからないというような状態があるも思いますが、今日の話題としては後者の文章が何を言ってるか分からないというケースですね。(本来なら前者が多い気はします。)
そのような場合、例えば僕が教える場合、1文1文かみ砕きながら、具体的な事例などを持ち出しながら意味のすり合わせを行っていくことになります。
例えば、今日あった文章題だと、
800個のミカンがあって、35個ずついくつかの箱につめたら170個余った。何箱に入れたたでしょう?
みたいな問題で、とりあえず数を減らしてイメージしやすくしてもらいつつ、箱の絵とかかいたり、「余った」という言葉に注目してもらったりとかそういう感じですね。教えながらう~ん、なかなか大変だなあと思っていたのが正直なところではあります。
しかし、それ以上にこういう子は将来どういうような算数数学の力になっていくんだろうかというのは素直に気になるところでした。壊滅的になるのか、それとも成熟と同時に読解力も高まり、どこかで基礎力と相まって変化を起こすのか。
そんなとき何気なくyoutubeのリコメンド動画を見ていたんだすね。
そうしたら、その道35年くらいの中学受験専門家庭教師の先生曰く、そういう生徒はたいてい「てにをは」が弱いそうです。
助詞がわずかにちがっただけで、例えば
「ある数を10で割る。」と「ある数で10を割る。」のようにえらい違いになりますからね。
割合の問題とかでも、「150kgは90kgの□%」、「150kgの□%は90kg」,「90kgは150kgの□%」など名詞の順番と「は」と「の」の位置で意味や答えかなり変わってきてしまいますからね。
ですので、その方は、そういう生徒には国語での音読、特に「てにをは」を強調して、句読点でしっかり区切って読むことを推奨していました。
さらに、家庭内での会話も、「ティッシュ!」ではなく「ティッシュとって!」でもなく「ティッシュをとって!」みたいに「てにをは」をしっかりさせていくことが大事だと言っていました。
つまり、算数数学塾内では完結させにくい問題だということですね。
しかし、稲荷塾の場合は、作文小論文講座がありますからね。そのあたりとの相乗効果で上がっていく可能性もあるのかもしれません。
もちろん、完全に国語力とリンクするものではないのかもしれません。国語力に関しては、最低限の「てにをは」さえしっかりしていれば算数数学としてはOkなのかもしれません。売上とか利益とかそういった算数によく出てくる語彙は押さえておくことは当然必要ですが。
稲荷塾はかなり本好きの子が多いなという印象はあるので、それをうまく算数数学の読解力にもつなげて欲しいなと思います。
稲荷塾は中学受験塾ではありませんし、小学生は次年度からは5年生からとなりますが、今いる子の成長を見守っていきたいなと思います。
やっぱり僕は子育てが終わっているわけではないので小さい子の成長にも単純に興味がありましてね。僕の関われる範囲で少しでも良い方向に向かうのをアシストできたらいいなとは思います。