勉強のイロハを知るべし
演習1クラスは高3生のクラスと高2生・高1生のクラスに分けており、松谷君が高3生、私が高2生・高1生の方を担当しています。
高2生・高1生の段階では取り組みの甘さが目立ちます。たとえば、先週微分積分のポイント講義をして、その中で確認した内容を演習問題にして今週、それを解きました。結果は全然ダメでした。
だから、解答を確認して理解したならば、授業中にそれを再現するという作業をしました。
しかし、こんなことは家でやってほしいのです。
もし、ちゃんとやっていたならば、今週の演習問題がすらすら解けたことでしょう。
でも正直言って、そういう地道な勉強を高2・高1の子がしていないことも知っています。ですから今回の結果は想定通りと言えます。
「前回、分かったつもりだったのにできない。どうするんだったけ? 俺はアホやなぁ …」
こんなふうに感じてくれたら、今週の授業は成功だと考えていました。
「分かる」と「できる」は違うのです。
私はこの仕事をするようになって、そのことを嫌というほど感じてきました。
分かっているはずのことを授業で説明している途中に「あれっ、どうしてこうなんだろうか?」と疑問に感じて言葉に詰まってしまう。
当たり前と思われることを質問されて、答えることができない。
こういうことがあるたびに背中に冷や汗が流れ、もう一度学び直すということを繰り返してきました。
早い段階でこういう勉強のイロハを身に着けることができたなら、それはすごい武器になります。
これは自分の能力を知るということでもあります。
もちろん、一度学んだことはほとんど定着していくとか、ちょっと学んだことによりその背景まで全部見えてしまうというような子がいるのも事実です。でもそれはあくまで例外です。東大や京大の中でもごく一握りしかいません。
自分がそういう天才でないことが分かったとして、それは悲しむべきことではありません。むしろ、それを知ることは歓迎すべきことであって、そこから勝つ道を探せばいいのではないかと思います。
みんなが大きく飛躍していけることを願っています。