寺内君

私が数学を教える仕事を始めてから30年ぐらいの間、ずっと三角関数や指数・対数関数、ベクトルは数ⅡB(一時期、代数幾何、基礎解析と呼んだときもありました)の中に入っています。

しかし、40年ちょっと前は数ⅠA(ひょっとしたら数Ⅰと言ったかも)の中に入っていました。

それでそれを私は高1で習ったのですが、対数法則がややこしくて、頭の中がこんがらがり、一つ年上の将棋の友達に教えてもらいに行きました。彼、寺内君は教育大附属の生徒でしたが、当時、京都で優秀な学校は2つしかなく、それが洛星と教育大附属だったのです。

私は向陽高校(府立)の一期生で、学校のレベルが低かったので、まあ、附属の友達に聞けば分かるだろうと思ったわけです。

細かいことは覚えていませんが、何らかのヒントを得て、そこをクリアすることができたと記憶しています。

 

実は、昨日の数ⅡBの授業は指数・対数関数の最終回でした。まさにその対数の内容だったのです。

授業は指数・対数関数の最終回でも、まだ対数法則が使いこなせていない諸君が数人います。

それで、「何やってんだ!」と怒りまくっていたのですが、よくよく振り返ってみると、私自身もその分野で苦戦していたのです。

いやいや …。

 

ついでに思い出すと、附属の友達に数学を教えてもらいに行った前だったか後だったか、はっきり覚えていませんでしたが、一時期成基学園に通ったことがありました。

当時、成基学園には高校生対象のクラスもあったのです。三角関数とベクトルを習いました。

今ではできないのでしょうが、どこかの高校の先生が教えてくれました。

とにかく分かりやすい説明で、今でもその内容、先生の口調を思い出すぐらいです。

まあ、感動モノでした。

ところがベクトルの途中でその先生が交代になって、京大の大学院生が教えるようになりました。

まあ、クソでしたねぇ。

外積を用いて四面体の体積を求めるところに来たら、いきなり行列の話を始めたり、正直言って、こいつはバカだと思いました。

それでやめました。

その後は将棋一直線でした。

そして高1と高2の境目の春休みに奨励会試験を受けて、西日本では6人の受験生のうちただ1人合格したのです。

 

イエ~ィ!

 

それが今では数学を教えているわけですから、人生って不思議ですねぇ …。