入試問題でテキストの類似問題が出ると

松谷です。

入試問題で、テキストなどに載っている問題の類似問題もしくは、問題そのものが出題されればそれは受験生としては分かりやすいお得なことですね。

 

昔、ベネッセで働いていたとき、最初の四年程は英語の教材の編集をしていました。

そのときに、東大京大志望者向けのオプションとして、東大予想問題というものを作っていたことがありました。(結局、ベネッセにいる間に英語と数学の予想問題を両方作ることになりました。)

 

予備校の先生何人かに執筆や問題選定を分担してお願いしながら、僕は教材一冊をオーガナイズするという編集者の役割をしていました。

もちろん、内容的チェックや校正などもしていました。

もうそれは、かれこれ7年くらい前の話にはなるのですが、そのときに収録した、英語長文が、

 

なんと、今年の東大の第5問の小説と一致していました。本からの抜粋なのですが、抜粋した箇所もだいたい一致していました。

東大英語の問題

 

当時、ご依頼していた先生からの指摘で気づいたのでした。まあ、今どのような形で提供されているのか、それともいろいろな事情で提供されていないのか、そのあたりはわかりませんが、良いものを提供していたということがわかり嬉しいことですね。

 

数学では、類似問題というとどこまでが類似問題かというと難しいところです。

習った考え方を使うかどうかという意味では、すべての問題で使うに決まっているので、全部類似問題ではあるわけです。

しかし、その程度のものを類似問題といってしまっては、何かよくわからなくなります。

 

数学においては、類似問題は、その問題独特の設定や、必要な考え方の組み合わせ方などが、ほぼ一緒で、その問題を解いて理解していたならば、スムーズに本番の問題が解けるようなときに、初めて類似問題と言えるのだろうと思います。

 

そうするとなかなか難しいですかね。そもそも、東大とか、京大は見たことのないっぽい問題を出すのを基本にしてますからね。

 

ということで、数多ある問題を網羅的に学ぶというよりは、入試問題で使う基本の考え方が分かっていれば、あとは、問題の切り崩し方などを学ぶ方が効率的なんだろうなと思います。