雨だれ岩を穿つ

大学入試の準備は何年もかけて取り組むもので、一夜漬けのような方法は通用しません。

そのため、どのような勉強の仕方をするのかということが重要になります。

 

昨日は数ⅠAで三角比の図形への応用をしました。正弦定理や余弦定理について学んだということです。

まず、とりあえず問題を解くためにはそれら定理を覚えて使えるようにすればよいのですが、さらに深く理解し、自在に使えるようになるためには証明できるということが要求されます。

ところが、これが案外難しいのです。しかし、できない場合、本に書いてある証明を読んで納得するだけではダメです。

納得したら、それを閉じて、自分で鉛筆を持って、書いてあったことを再現してみるみるべきです。

そうすると、なぜ、Aが鈍角であるかないかで場合分けしているのだろうかといった、いろんな疑問が出て来ます。それらを解決して初めて理解したということになるのです。

面倒なようでも、これをしないでしばらくして消えて行くより、何倍も効率的です。

こういう蓄積が1年経ったとき、大きな違いになるのです。

 

演習でも同じです。

できなかった問題について、解答を見て納得したら終わりというやり方をしてると何も残りません。

この前、数Ⅲ演習で直線 y=x の回りに回転する傘型積分の質問をされたことがありました。なかなか意味が飲み込めないので、以前に類題を演習したときのことを覚えているかどうかを確かめてみました。

何と、内容を覚えていないだけではなく、その問題を演習したこと自体を覚えていなかったのです。

一事が万事。

どんな取り組み方をしてきたのかが透けて見えるようでした。

何で彼は習ったことが定着しないのか。その答えがこれです。

 

もちろん、頭の良し悪しは多少の影響を与えます。

しかし、ある一定レベルを越えているのであれば、後は取り組み方です。

意味のある取り組みを1年、2年続けるべきです!

そうすれば勝てます!