「特別クラス」再開

以前に新高1生を対象とした「特別クラス」を作っていたことがありました。

これを復活させようかと考えています。

高校受験をした場合、高校数学を始めるタイミングが中高一貫校と比べて1年以上遅れ、これが大きな足枷になります。

高3になって受験勉強を始める段階になっても数Ⅲが終わっていないからです。

京都で進度が一番速いのが堀川で、それでも高校課程が一通り終わるのは高3の夏休み前です。すると高校課程を修了後の演習期間は半年となり、これは短すぎます。

灘が2年間の演習期間を作っているのと比較すればよく分かると思いますが、半年で入試で問われる技術を完成させ、京大・東大の問題が普通に解けるレベルに到達するのは至難の業です。

もう一つ、高3になってから数Ⅲを学ぶことがまずい理由があります。

数Ⅲは覚えるべきことが多く、それらを覚え切り、かつ入試レベルにまで引き上げるのにすごく時間がかかります。この作業を高3になってからすると、他教科、特に理科にかけるべき時間が奪われます。

理科は時間をかけて取り組めば必ず点が伸びるようになっており、浪人して京大を受ける子はほぼ間違いなく7割以上の得点をします。ところが、理科に十分な時間をかけられないと、そういう点数にはなりません。現役生と浪人生の理科の得点の差は誰にも分かりませんが、下手をすると2割近くになっている可能性があります。

こういう不利な状況を回避するために作ったのが「特別クラス」でした。

これは高1の1年間で数ⅠAから数ⅢCまでを全部やってしまって、2年間の演習期間を作るクラスでした。

これの欠点は高1の1年間における負荷が少し大きいことです。しかし、1年間で数ⅢCまでこなせた諸君は全員、京大か国公立大学医学部に受かっており、高2にずれ込んだ諸君は京大・東大レベルに到達できなかったので、一つの試金石だと言うことができます。

一方、高1の間はクラブ活動を優先したいということで「特別クラス」には参加せず、高1では数ⅠAと数ⅡBをし、高2で演習1をしながら数ⅢCを学んだ生徒が東大理Ⅰに受かっており、これも有力な方法であることが分かりました。

ということで、この2年間は「特別クラス」をやめて高1で数ⅠAと数ⅡB、高2で演習1と数ⅢCのやり方を採用してきました。その方が「特別クラス」より負荷が軽いので。

ところが2024年度から「京大医学部コース」というものを企画しており、もしそこを目指すなら、より高い完成度が要求されるので「特別クラス」方式で高1の1年間で高校課程を修了させた方が有利になります。

ということで、「特別クラス」を復活させます。

なお、このクラスは通常クラスとは異なる進度になるので、個別で行います。

本気の生徒のみを募集します。