合格体験記1
合格体験記第一弾です。
京都大学 工学部 情報学科 加藤卓磨 堀川
私は高校一年生の最初から稲荷塾で数学をやっていました。授業の予習で稲荷の独習数学を読むとき、意味が分からなくて苦戦していました。高校1、2年の間は特に勉強していなかったので成績はあまり良くなかったです。
このままでは流石に間に合わないのではないかという危機感から高校2年の冬休みに積分を頑張ることにしました。そのおかげで積分はかなりできるようになりました。それと3年の春休みに理科の重問を繰り返し演習していました。
3年での演習2、演習数3は結構難しい問題が多かったのですが、その週にやる単元を毎週自分で対策してから授業に臨むという勉強のサイクルを作ることができました。
途中からだんだん解ける問題が増えてきて、その分復習に要する時間が短縮され別のことができるという習慣がついたのも良かったと思います。
3年の夏休み明けあたりからいい感じの別解なども思いつくようになりました。綺麗な解法を見つけたときはとても嬉しかったです。
また理科は秋に一人模試をやっていたときは全然ダメだったのですが、冬休み明けになって突然できるようになりました。多分冬休みに頭を整理できたからだと思っています。秋にやっておいて良かったです。
一方で私は数学の点数がその日の気分次第で大きく上下するという欠点を抱えていて、これは結局克服できなかったです。
共通テストで失敗したのですが、落ち着いて二次試験の準備をしたことで合格できました。
加藤君は高1の1年間で数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲの高校課程を学び、高2では演習1、高3で演習2と演習数Ⅲを学びました。
稲荷塾では、2つの理由で「2年間演習する」のがいいと考えています。
1つは数学の実力を付けるためです。
高校課程を一通り学び終えてから、入試で問われる知識と技術を完成させて、阪大ぐらいまでの標準問題がすらすら解けるようになるのに、平均的京大合格者で約1年かかり、その後、京大・東大の問題で合格点が取れるようになるのにさらに1年ぐらいかかります。結局、無理なく実力を付けるには「2年間演習する」のがいいのです。
もう1つは、理科中心の受験勉強をするためです。
たとえば、京大の工学部の二次試験における合格最低ラインは5割ちょっとの得点で、現役で合格する生徒の多くの理科の得点も5割台であることが多いです。ところが、浪人して京大を受ける生徒のほとんどが理科で7割以上の得点をするようになります。理科の配点が250点なので、浪人すると理科だけで50点ほどの貯金をすることになるので、かなりの確率で合格します。
この状況を現役のときに作るための方法が、数学の高校課程を早めに修了し2年間演習するというやり方です。
理科は時間をかければ、かけた時間に比例して点が取れるようになります。しかし、数学が間に合っていないと、この理科に時間をかけるということが難しくなるのです。特に高3になってから、まだ数Ⅲの覚えるべきことが覚え切れていないなどという状況は非常にまずく、どんどんと時間が削られてしまいます。
以上が京大・東大受験の基本戦略ですが、加藤君の場合は、この戦略が上手く機能したと言えます。