人の心は移りにけりな
松谷です。
人の心は移りにけりないたずらに。
今日、ふとこんな言葉が頭をよぎりました。
もともとは、
花の色は移りにけりないたずらに
という古今和歌集に収録されている小野小町の一節です。百人一首のひとつでもあり、このあとにも掛詞の「ながめ」が含まれる句が続きます。
「移り」は四段活用の「移る」の連用形、「に」は完了の助動詞「ぬ」の連用形、「けり」は過去の助動詞「けり」の終止形、「な」は感動を表す終助詞、「いたずらに」は形容動詞「いたずらなり」の連用形ですね。
訳としては、
花の色は色あせてしまったなぁ、むなしくも。
むたいな感じの意味です。
花の色というのはあくまで比喩で、本当は、女の人の美しさを意味しているみたいです。
さて、なんでこんなことばを思ったかなんですけど、
あんなになついていたうちの娘が、単身赴任から帰って2ヶ月ぶりに会ったときに、僕の顔をじーっと不審な目でみたあとに、号泣してしまったからです。
すごく、すごく、悲しかったです。
しかし、そこから怒涛の頑張りで、笑ってくれて、懐くようになったのです!!
るんるん気分だったんですが、おばあちゃんと風呂に入って出てきたときには、また僕の顔をじーっとみて、その後、号泣。。。
なんとも一瞬のはかない栄光でした。。。
しかし、今朝はまた喜んで腕の中におさまってくれました。
心をつかむのは大変ですね。
それでも、心をつかみたいというのが親の願いなわけです。
いつからか、適度な距離感を保つようにするのが娘とうまくやるコツ、だというのは知識としては知っています。
しかし、そのときが来るまでは、近すぎる距離でいたいものです。
こんな風に数学を押し付けてはいけませんね。。。